猫グッズが境内に600体 世界中から愛猫家が集う「猫寺」

雲林寺の本堂では、ネコの顔をした絵馬や木彫りのネコが参拝客を出迎える
雲林寺の本堂では、ネコの顔をした絵馬や木彫りのネコが参拝客を出迎える

 城下町が広がる山口県萩市の郊外、田園地帯に「雲林寺」はある。一見するとごく普通の禅寺に、アジアや欧米など世界各国の愛猫家が集まる。お目当ては境内に所狭しと並ぶネコグッズの数々。「ネコ寺」はグローバルな魅力にあふれている。

 山門をくぐると、いきなり圧倒された。石段に、本堂に、前庭に、あらゆるところに木彫りや、石造りのネコの置物が並んでいた。本堂のひさしに下がっていた絵馬の形はネコの顔。寺の中もネコの水墨画や置物、時計、ネコ関連の書籍、ネコの「なで仏」まで。お守りやお札、御朱印帳にもネコがあしらわれている。

 住職の角田慈成(じせい)さん(49)によると、雲林寺は萩藩を興した毛利輝元の菩提寺(ぼだいじ)、天樹院(萩市、現在は廃寺)の末寺として約400年前に建立された。「ネコ寺」と呼ばれるようになったきっかけは12年前。角田住職の親類の遺品として約30体の招き猫を譲り受けたところ、友人や参拝客らがネコの置物や人形などを持ち寄り、どんどん数が増えていったという。

 天樹院には、飼い主だった萩藩士の死後、主人の墓の前を離れぬまま死んだネコの伝説もある。元々ネコ好きだった角田住職が本格的にネコグッズの収集を始め、現在ではその数は約600体に及ぶ。

 参拝客は年間約1万2千人。国内に限らず、アジアや欧米、アフリカなど、世界各国から訪れる人が絶えない。角田住職が一人一人に用意するお茶の「おもてなし」も、参拝客の心に響くようだ。「寺は本来、親しみやすい場所であるべきです。お弁当を持ってきて食事する人もいます。ふらっと来て、くつろいでほしい」と角田住職は話していた。

 境内では、4匹の飼い猫が石畳でうたた寝していた。本物のネコにとってもここは居心地が良さそうだ。
(山崎毅朗)

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