子どもたちに兄のように寄り添う柴犬 生まれた時から横にいた
生まれた時から、家には大きな柴犬がいた。柴犬・銀次郎は“お兄ちゃん”。赤ちゃんたちが泣いても動じない――。インスタグラムで人気の、微笑ましい様子を収めた写真集『子守り柴犬 銀兄ちゃん』(辰巳出版)が出版されました。母であり飼い主である著者の「mm.mmk114」さんに“3きょうだい”の暮らしぶりを聞きました。
銀次郎(4歳)は、著者夫妻が結婚して初めて飼った犬。家に慣れた約1年後に、長女の「もあちゃん」(3歳)が生まれ、2年後には長男の「かいくん」(1歳)が誕生した。子どもたちにとっては、まさに“生まれて目を開いたら、柴犬がそこにいた”という状況だ。
写真集をめくると、一枚の毛布にくるまったり、そろって“へそ天”で川の字になって寝たり……、仲むつまじいカットが並ぶ。どんな時も銀次郎が小さい妹や弟を見守る兄のようにくっついている。ひな祭りも、端午の節句も、クリスマスも一緒。そんな生活を切り取った“ママ目線”の写真は、とても優しくナチュラルだ。
「銀次郎はもともと穏やかな性格だと思います。ただ、やはり家族として迎え入れた生後3ヶ月の頃にはヤンチャだったので、1歳になるまではしっかりしつけました。子どもが生まれることが分かっていたので、子どもが生まれるまでに最低限のしつけはちゃんとしておこうと思っていました」
人間の子どもは、妹や弟が生まれると、ママを取られたような気持ちになって駄々をこねたり赤ちゃん返りを起こすこともある。長女が生まれた時、銀次郎の様子はどうだったのだろう?
「私が生まれたばかりの娘につきっきりなのを見て、やはり最初は戸惑っているようでした。それで毎日、娘を寝かしつけてから、“銀次郎タイム”を作りました。とにかく存分に甘えさせてあげる。マッサージをして欲しそうなら、マッサージをしてあげる。ボールで遊びたそうなら、ボールで遊んであげるというように。そんな風に気持ちを尊重することで、“赤ちゃんはママとパパが大事にしている家族のメンバーだ”と認識していったようです」
銀次郎は、もあちゃんが泣いても、吠えたり騒ぐことはなく、顔にぱしっと手が当たっても怒ることもなかった。でも夜、もあちゃんが眠ると、昔のように甘えてくるので、そんな時は「思い切り甘えさせてあげた」のだという。
そうして安心感が築けたせいか、かいくんが生まれた時の受け入れはスムーズで、銀次郎は初対面でも特に驚かず、初日からかいくんと一緒に寝たのだとか。
銀次郎は子どもたちがぐずって泣きそうになると、手を舐めたり、体を密着させたりしてあやすのだという。「僕がこの子たちを守る」という思いがあるのだろうか。
一方、もあちゃんにとっては、銀次郎は甘えられるお兄ちゃんであり、お世話してあげる弟みたいな存在でもある。かいくんも片言で「銀ちゃん」と呼んで、お世話も手伝うようになってきた。
もあちゃんは最近よくお母さんに尋ねるという。
「銀ちゃん、なかなかしゃべれるようにならないね。いつしゃべれるようになるのかぁ」
- 「子守り柴犬 銀兄ちゃん」/辰巳出版/オールカラー128頁/ 1300円(税別)
- インスタグラムのアカウント @mm.mmk114
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