猫の不妊去勢、ネット寄付で支援 千曲市目標1カ月で達成

(本文と写真は関係ありません)
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 長野県千曲市が、10月から始めた猫不妊去勢手術費用の助成事業で、ふるさと納税の一環でインターネット経由で資金を募る「ガバメントクラウドファンディング(GCF)」を活用したところ、約1カ月で目標の100万円を超え、19日現在で123万5千円の寄付が集まった。好調な反応に、市環境課の西沢亮介課長は「私どもも、ちょっとびっくりしている」。多くの好意を受け、費用の助成事業に力を入れている。

寄付を呼びかける写真
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 同市では2005年度まで、手術費用の一部助成を行っていたが、飼い主のいない猫の数が減ったことなどから、やめていた。しかし、市内の上山田温泉街などで、飼い主のいない猫が再び増え、苦情が寄せられるなどし始めたため、改めて助成を始めることにしたという。

 再開にあたり、市は今年度の補正予算に100万円を計上するとともに、GCFの活用を決めた。返礼品はなしとし、募集期間を10月1日~12月31日に設定して寄付を募り始めたところ、好評だったという。

 県内では、佐久市が同様のGCFを今年5~6月に実施。目標の100万円に対し、204万5千円が集まった。同市環境政策課は「半分でも成功かなと思っていたので、(反応は)すごい」。募集期間終了後にも「もう終わってしまったんですか」などの声が寄せられたという。約9割が市外からの申し出といい、同課は「不幸な猫を少しでも減らしたいという思いがあるようです」と説明する。

 千曲市の助成は、飼い猫の場合、不妊手術で補助金額4千円、去勢手術2500円。飼い主がいない猫の場合、不妊が5千円、去勢が3千円としている。申請は19日までの時点で、飼い猫で18件、飼い主がいない猫で7件という。

 目標金額は達成したが、募集は12月末まで続ける。寄付金は全額を助成事業に充てる。残額は来年度以降に事業を継続する際の財源にしていくという。西沢課長は「ありがたい。しっかり(寄付者の)気持ちを受け止めて、人と猫が共生できるまちづくりに取り組んでいきたい」と話している。
(鈴木基顕)

朝日新聞
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