愛犬と散歩をしながら地域の見守り 有志がボランティア団体

「ワンコと地域見守り隊」を結成した佐野秀仁さん(右)と愛犬のチョコ
「ワンコと地域見守り隊」を結成した佐野秀仁さん(右)と愛犬のチョコ

 路上で子どもが事件に巻き込まれたり、声をかけられたりする事案が後を絶たない。5月には新潟市で下校中の女児が殺害され、衝撃を与えた。山梨県内では地域の目を増やし、防犯につなげようという試みが始まった。日々の暮らしを生かす「ながら見守り」だ。

 愛犬の散歩をしながら、地域の見守りをする自主防犯ボランティア団体が10月、山梨県甲斐市で立ち上がった。住民有志による「ワンコと地域見守り隊 甲斐敷島」。隊員は40~60代を中心とした9人だ。

 呼びかけたのは甲斐市で建築事務所を経営する佐野秀仁さん(62)。県警の少年補導員として地域をパトロールしてきた。

 愛犬のトイプードル「チョコ」を散歩させているとき、「犬の散歩そのものが防犯パトロールになるのでは」と思いついた。チラシを作って地域の協力者を募り、5人で発足した。
 先月11日、甲斐市中下条の韮崎署敷島駐在所で出発式があり、佐野さんは「地域住民とコミュニケーションを図り、安全で安心なまちづくりをめざす」と宣言。隊員は早速、おそろいの黄色いバンダナを巻いた愛犬と散歩に出かけた。

 重視するのは継続性。時間や場所を決めて集まるのではなく、隊員の自宅近くで、隊員それぞれのペースで無理なく活動する。パトロールで気づいたことは敷島南、北両駐在所に設けた自作の「連絡ポスト」に投書し、専用のウェブサイトからも報告する。

 発足から1カ月。佐野さんは「人数は増えたが、まだ十分に活動が知られていない」。周知のためにツイッターアカウント(@11patrol)をつくり、情報を発信していく。

進む地域の高齢化 「ながら見守り」に集まる注目

 県警によると、県内の刑法犯認知件数は2002年、1万5245件で戦後最多となり、翌03年ごろから自主防犯ボランティア団体が各地に増えてきた。昨年末時点で県内330団体が活動。「青色パトカー」を使った巡回や通学路の見守りなどをしている。

 昨年の刑法犯認知件数はピーク時の3割の4617件に減り、戦後最低となった。県警生活安全企画課の担当者は「地域がもつ防犯力が上がった。自主防犯団体の成果は間違いなくある」と話す。

 県内では昨年、県警が認知した声かけ行為などが382件あり、「午後2~6時」に、「小学生以下」が「裏通り」で事案に遭うことが多かった。それぞれの地域で担い手の高齢化が進むなか、注目されているのが散歩などとパトロールを兼ねる「ながら見守り」。新潟市の女児殺害事件を受け、政府がまとめた「登下校対策」プランにも紹介されており、県警も活動を後押ししていく。
(野口憲太)

朝日新聞
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