保護猫との出会いの場 「ネコのバス」が23日、名古屋に登場

イベントなどで保護猫の譲渡会場になる「ネコのバス」=ネスレ日本提供
イベントなどで保護猫の譲渡会場になる「ネコのバス」=ネスレ日本提供

 飼い主がおらず保護された猫と引き取り手の出会いの場を提供する「ネコのバス」が名古屋市にお目見えする。バスは移動式の保護猫譲渡会場で、23日に同市の久屋大通公園である「動物フェスティバル2018なごや」で譲渡会が開かれる。

 「ネコのバス」は、食品メーカー「ネスレ日本」のペット関連部門「ネスレ ピュリナ ペットケア」(神戸市)が手がける社会貢献活動の一環。バス車両を改装した移動可能な譲渡会場だ。

 外観は猫をモチーフにしたデザイン。車内は冷暖房を完備し、猫の遊び場やベッドを設けるなど、猫にストレスをかけないよう配慮されている。

 譲渡会では、車内で猫と15分ほど対面し、引き取りたい猫がいる場合、譲渡ボランティアに申し出る。その場でボランティアが希望者と面談し、猫を迎え入れることができる住環境かどうかなどを確認。「トライアル期間」を経て、正式に譲渡される仕組みだ。

 同社の担当者は「市民が保護猫の譲渡について触れられる場はまだ少ない。移動できるバスだと、都市部などさまざまな場所で開催でき、多くの人に知ってもらえる」と話す。

 バスによる移動譲渡会は4月に神戸市で初めて開かれ、神戸以外では名古屋市が初めて。名古屋市はふるさと納税の寄付金を活用するなどして「殺処分ゼロ」を目指す取り組みを進めており、動物愛護週間(9月20日~26日)に開く市のイベント「動物フェスティバル」でこのバスを活用することになった。

 市によると、犬の殺処分は2016年度からゼロになったが、猫は減っているものの、17年度には76匹が処分されたという。市保健所食品衛生課の担当者は「建物内で猫を扱うにはハードルが高いが、バスだと屋外のイベント会場などで開催できる。多くの出会いを生み、保護猫の譲渡促進につなげたい」と話している。

 譲渡会は、久屋大通公園エディオン久屋広場で23日午前10時~午後4時。譲渡ボランティアが保護している猫30~50匹がバスに乗る予定だ。参加無料。問い合わせは「ネスレ ピュリナ ペットケア お客様相談室」(0120・262・333、平日のみ)へ。(中野龍三)

朝日新聞
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