めざすのは「ゆりかご」みたいな猫カフェ 脱サラして夢を追う

「猫カフェちぐら」店主の鈴木一郎さん=新潟市西区小針1丁目
「猫カフェちぐら」店主の鈴木一郎さん=新潟市西区小針1丁目

猫も人も癒やされる空間を作りたい

鈴木一郎さん 58歳

 5年前から新潟市西区で猫カフェ「ちぐら」を経営する。心がけているのは、とことん猫を大切にすることだ。初来店の客には、スタート前に10分ほどかけてルールを説明する。「片手でさわる」「だっこ禁止」など15項目。厳しすぎると言われたこともあったが、開店以来、変えていない。

 実家は胎内市の米農家。ネズミよけのために飼っていた数十匹の猫に囲まれて育った。原点は子どもの頃。休日にうたた寝するそばで、猫がまるくなってくれたこと。猫は特に構われなくても、人に寄り添ってくれると知った。

 猫を飼ったことがない人にも、この思いを味わってほしい。高校生ぐらいから、漠然と「夢」を抱いてきた。52歳で会社を希望退職すると、すぐに開店準備を始めた。店名の「ちぐら」は、農家で使われたわら製のゆりかごで、猫が大好きな場所。猫に優しくありたいとの思いを込めた。

 オープンから5年間、ほぼ無休で夜も店内の仮眠スペースに泊まって猫を見守る。開店2時間前からの清掃も欠かさない。「においが気にならない猫カフェ」と評判になり土日には30人以上が訪れる。甘え上手なマンチカン「モカ」、のんびり屋のペルシャ「リン」など10匹の猫スタッフが、茶の間をイメージした店内でくつろぐ。

 我が子のように思っている。「お別れの時、最後に『おやじと暮らせてよかったよ』と思ってもらいたい」

(湯川うらら)

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朝日新聞
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