失敗しても挑戦し続けた犬「きな子」 銅像で伝えようと募金
警察犬の試験に挑み続ける姿が人気を呼び、映画にもなったラブラドルレトリバー「きな子」(メス)が昨年3月、14歳で息を引き取った。1年がたち、生まれ育った香川県丸亀市に銅像を作ろうと、地元の人たちがクラウドファンディングで資金を募っている。
きな子は2004年から6年連続で香川県警の警察犬試験に失敗したが、あきらめない、ひたむきな姿が話題となり、モデルとなった映画も作られた。映画が公開された10年に試験に合格し、嘱託警察犬に。退いた後も県警の広報犬として活動した。
銅像は、交流のあった地元有志らが、きな子の育った丸亀警察犬訓練所と企画。お座りした実物大の銅像を県内の工房に依頼しており、秋にも完成する予定。設置場所はJR丸亀駅前などを念頭に、市や関係機関と協議して決める。
クラウドファンディングは8月20日まで、朝日新聞社が運営するサイト「A―port」で。目標額は390万円。支援額に応じ、きな子のカレンダーやミニチュア像などを贈る。
訓練所の亀山伸二所長(61)は「きな子が忘れられてしまうのは寂しい。『結果が出なくても頑張れば何とかなる』と、銅像を通じて子どもたちに伝わればうれしい」。問い合わせは同訓練所(0877・23・4876)へ。
(三島庸孝)
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