おとな猫の保護猫カフェ、黒猫だけの日めくりカレンダーを発売
猫を売らない猫のお店「猫の館ME」(千葉県浦安市)が開業5周年を迎えた。その記念に、保護猫カフェの“歴代の黒猫スタッフ”たちが登場する日めくりカレンダー「まいにち黒猫」を発売した。日めくりカレンダーを作った代表に思いを聞いた。
表紙をめくると、ふさふさの終身名誉店長「サン」が、「さあ、あたらしい月のはじまりだよ」と語りかける。他の日には、グリーンの瞳の黒猫が、プレゼントボックスとともに「毎日頑張る自分へご褒美を」と語りかけ、小さな耳が可愛い黒猫が「ねえ、一緒にゆっくりしましょうよ」と爪とぎの上でくつろぐ……。
日めくりカレンダーの31日分、すべてのページに黒い毛並の猫が登場する。文字の形やデザインもページごと違う。日付ごと書かれた言葉はどれも前向きだ。
「スタッフ全員で作りました。フレーズと各日のデザインをみんなで苦しみながら一生懸命に練りました」
そう話すのは「猫の館ME」の代表・小倉則子さん。なぜ黒猫ばかりのカレンダーを作ろうと思ったのだろうか。
「猫の館MEは、歴代入居猫に黒猫の率が高く、多い時は黒猫が8頭も暮らしていた時期もありました。千葉県初の保護猫カフェとして取材を受けるなかで、『猫の館MEといえば黒猫』の印象が広まりました。それで5周年の記念に、歴代の黒猫スタッフたちに登場してもらうことにしたんです」
欧米では黒猫がシエルターに多い=残りやすい、という話もあるが、どうなのだろう。
「オープン当初、20頭の黒猫家族の一部の保護を担当したこともあって、黒猫が多かった時期も長く、そうなると他の個性が強いコや柄のコが目立ってしまうためか、なかなか譲渡が進まないこともありました。ですが、黒猫だから敬遠されるという印象は、全くありません。現にカレンダーに登場するほとんどの子が“卒業生”。皆、家族とともに幸せにしていますよ」
当時は珍しかった“成猫に特化した”保護猫カフェを開いて5年。振り返っての思いは?
「成猫の譲渡は地味な活動で、なかなか決まらないことのほうが多いのですが、それでもこの5年間で135頭の猫たちに家族が出来ました。猫の館MEがなかったら、未だこの135頭のお家は決まっていなかったかもしれません。開業当時から一貫して言い続けている『猫家族を迎えるなら保護施設から』という考え方を日本にも根付かせたい、という気持ちは今も変わらず持ち続けています」
それでも、施設を維持するには家賃や人件費、医療費など大きな費用がかかり、運営は楽なわけではないようだ。それは他の保護猫カフェも同じはず、と小倉さんがいう
「今回のカレンダーも、“保護猫の施設を知ってほしい”という思いを込めて、あえて黒猫カレンダーを選びました。一般の方にまだまだ保護猫とか保護施設から猫を迎えるということは、実はあまり認知されていないのではないかと思うのです。黒猫好きというところから、保護猫施設を知って頂き、保護猫を家族迎えるという選択もあるよ……とお伝えしたいですね。いつからでも使えるので、プレゼントにもお勧めです」
黒猫マニアはもちろん、そうでない人も、めくるたびに「黒猫の新たな魅力に気づくかも! 深い思いのこもったカレンダーの売上は譲渡活動に充てられる。猫の館の店頭ほか、オンラインショップ( http://shop.nekonoyakata.me/ )で購入できる。
◇日めくりカレンダー「まいにち黒猫」/価格:1,080円/卓上タイプ全17枚
ホームページ :http://nekonoyakata.me/ ブログ :http://ameblo.jp/catloungeme/ Facebookページ:http://www.facebook.com/CatLounge.ME/ インスタグラム:https://www.instagram.com/nekonoyakatame/
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