犬猫の保護活動する子どもたち、ネットで絵本の資金集め

犬猫の譲渡会でチラシを配る中北愛葉さん(右)=香川県さぬき市
犬猫の譲渡会でチラシを配る中北愛葉さん(右)=香川県さぬき市

 犬猫の殺処分率で全国ワースト上位が続いている香川県内の殺処分をゼロにしようと、小学生らが団体「ワンニャンピースマイル」を結成。動物の命の大切さを伝える絵本作りに取り組んでいる。18日には、別のボランティア団体がさぬき市で開いた犬猫譲渡会でチラシを配り、クラウドファンディングで資金を集める試みをアピールした。


 絵本作りに取り組んでいるのは、高松市に住む小学6年の中北愛葉(まなは)さん(12)ら。愛葉さんは4年生のときに愛犬シルバーを亡くした。物心がつく前からずっと一緒にいたシルバーは腎臓を患っており、目も見えなくなった。夜中もフンを漏らしてしまう状況だったが、愛葉さんは「いつ死んでしまうか分からないから、それまで精いっぱい世話をして、思い出をたくさんつくろう」と徹夜で世話をしたこともあったという。


 シルバーを失った後、ペットをめぐる現状についてインターネットなどで調べるようになった。動物の命の問題を扱っているテレビ番組は、すべて録画して何度も繰り返し見るほどだったという。そのなかで、香川では、保健所に収容された犬や猫の飼い主やもらい手が見つからず殺される殺処分率が高いことを知った。


 香川の犬の殺処分率は2010年度から7年連続で全国ワースト1位となっており、猫の殺処分率も高い方に入る。野良犬や野良猫が多いのは、比較的温暖で、ねぐらになる里山もほどよくあるため、野外で繁殖しやすいことなどが原因と言われる。ただし、愛葉さんは「そもそも飼っていたペットを捨ててしまうことが問題」と考え、「一度飼ったら最後まで責任を持ってほしい」と、命の大切さを訴える活動に取り組むことを決心した。


 初めは友だちと2人で手書きのチラシ配りから始めた。昨年4月には、若者の地域での居場所作りをしている団体「ココカラハウス」(高松市)に愛葉さんとともに通う小中学生や高校生らと「ワンニャンピースマイル」を結成した。


 愛葉さんは、犬猫の譲渡会への参加や保健所の視察のほか、ラジオに出演して情報発信するなどしている。愛葉さんは現在不登校中だが、母・葉子さん(43)は「活動するようになって人前に出たり、人と話したりすることもできるようになった」と目を細める。


 愛葉さんは、自分とシルバーとの実話を元にした絵本を作ることをめざしている。将来、獣医師になるのが夢という愛葉さんは「子どもと親が一緒に読んで命の大切さについて考えるきっかけになる絵本が作りたい」と話す。


 クラウドファンディングサイト「FAAVO香川」で、絵本作成に必要な資金60万円と活動資金を募っている。一口3千円からで、3月23日まで。検索エンジンで「ワンニャン FAAVO」などと調べればサイトを見ることができる。


(森下裕介)

朝日新聞
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