大きな目の猫のおかしな物語 「猫のダヤン ふしぎ劇場 」
![「猫のダヤンふしぎ劇場」 本文 『ダヤンのキャラクターファイル』より](http://p.potaufeu.asahi.com/sippo-c/de9b-l/picture/10572868/d4a15cd6cb5d8b3b4b725170083175ce.jpg)
TVアニメでもおなじみ、池田あきこさん原作の「猫のダヤン」のアニメ原作描き下ろし(4コマやイラスト等)が収録された楽しい書籍が4月、学研プラスから発売された。
大きな金色の目が特徴のオス猫ダヤンは、雪の魔法でアルス(地球)から不思議な国、“わちふぃーるど”にやってきた。国の中央にある街タシルで、ダヤンは仲間の猫のジタンや、うさぎのマーシィや、わにのイワンらと暮らしている。わちふぃーるどは池田さんが創作した架空の国なのだが、そこで起きる出来事はどこかユーモラス。
![「猫のダヤン ふしぎ劇場~Wonderful World~」
定価:本体1000円+税](http://p.potaufeu.asahi.com/sippo-c/bab7-l/picture/10572866/ab41ff23d2b1a2c224e5b499c5a55c0f.jpg)
たとえば「ザリガニ床屋」のお話はこんなふう。
ある日、街にできた床屋にダヤンがふらりと入ると、そこの店主はザリガニ。
「ざっとたのむよ 毛並を整えて」というダヤンに、店主は「へい ムダ毛は刈っときますねー」と自信満々に言う。だが、いざお手入れが終わってダヤンが鏡を見ると、耳の先はまあるくなり、なんとヒゲもなくなっていた。
「・・なんかヘンじゃない?」
「イエイエお似合いですよ」
「え~」
ダヤンは猫だから気まぐれなのだが、事件を“楽しみ”に変える才能も持っている。そして感情表現も豊かで、まさに猫の目のように、くるくると表情が変わる。おなかを見せてぐた~っと寝たかと思えば、「おいしそう」と仲間に言われた“ぷにぷに”の自分の肉球を、思わず自分でかじってイタタタタ、なんていう面も!
![「猫のダヤンふしぎ劇場」 本文4コマ『とぼけた時計』より](http://p.potaufeu.asahi.com/sippo-c/651c-l/picture/10572867/11b87c7a96102a8b81f0af328ac0b429.jpg)
編集を担当した学研プラスの岡部文都子さんが、見どころについて話す。
「アニメの原作4コマのほか、作者の池田先生にお聞きしたキャラクターの“関係性”に迫るQ&Aなども詰め込みました。ダヤンの愛らしい猫のしぐさが満載なので、『ダヤン』ファンにも、猫好きの方にも、楽しんでいただけるのではないでしょうか」
華麗で愉快でミステリアスな世界を、何度でものぞきたくなる。特製ポストカード付き。
(藤村かおり)
定価 本体1000円(税別)
発行 学研プラス 池田あきこ
池田あきこ プロフィール
いけだ・あきこ 東京生まれ。1987年より〈わちふぃーるど〉とダヤンの物語を書き始める。著書は絵本、画集、絵物語、小説、エッセイ他多数。アニメシリーズの原作も手掛ける。河口湖木ノ花美術館に常設展示中。
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