災害時、もっと速やかに救助犬が出動します! NPOと協定

災害救助犬として活躍する犬も参加した協定締結式=長崎県庁
災害救助犬として活躍する犬も参加した協定締結式=長崎県庁

 大規模災害時の災害救助犬の出動に関する協定を、長崎県が佐世保市のNPO法人ジャパン使役犬活動センターと結んだ。締結式が27日、県庁であった。


 災害救助犬は、生き埋めになった被災者の捜索など、災害発生直後にいち早く現場に入ることが重要。しかし、県はこれまで救助犬を使う団体などを把握できておらず、速やかに出動の依頼ができるか不安があったという。


 ジャパン使役犬活動センターは、警察犬訓練所の所長を務め、多くの優秀な犬を育成してきた松尾晴美さんが2012年に設立。現在、約60頭の犬が、行方不明者の捜索や犬とのふれあいで人間を癒やすセラピーなどに活躍している。熊本地震では、5頭ほどが被災地で空き巣対策のパトロールをしたという。


 熊本地震の際、松尾さんは現地の知人を頼りに被災地入りした。自治体と事前に連絡を取りあっていれば、もっと効果的な支援ができたのではないかという思いで、県との協定締結を提案したという。

 西浦泰治・県危機管理監は「災害救助では人の力ではどうにもならない部分がある。救助犬の活躍を期待している」と語った。松尾さんは「何が起きても大丈夫なように活動に邁進(まいしん)したい」と話した。


 締結式にはシェパードのメス雅(みやび)(2歳)など4頭も参加。緊張した様子だったが、鳴き声一つあげずに、神妙な表情で締結を見守った。


(八尋紀子)

朝日新聞
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