保護犬・保護猫に新たな居場所を！　チャリティ・コンサート

　滋賀県湖南市岩根の県動物保護管理センターで２３日、関西のジャズ音楽家１０人のチャリティーコンサートがあった。センターの存在を知らせ、新しい飼い主のもとに行く動物を増やそうと企画され、今年が３回目。

　トランペット奏者だった浜田博行さん（享年５１）と才知子さん（５３）夫妻がセンターから犬を引き取った縁で２０１４年から始まった。博行さんは１年前に病気で亡くなったが、遺志を継いで才知子さんや演奏家仲間が今回も集まった。

　センターは大津市を除く県内全域で、飼い主が飼いきれなくなったり、迷子になったりした犬や猫を保護している。迷い犬は１週間飼い主を探したあと、性格や健康状態などを見て、講習会を受けた引き取り希望者と「お見合い」して受け渡される。昨年度に保護された犬は計４８７匹で、飼い主のもとに戻ったのは１３５匹、新たな飼い主への譲渡は１９１匹、殺処分になったのは１６１匹だった。

　才知子さんは「コンサートでここに足を運んでもらい、温かいところに行ける子が少しでも増えたらと思っている。来年以降も続けていきたい」。手拍子をしながら聴き入っていた長浜市の吉田かおりさん（４４）は自身もセンターから犬を引き取った経験があるといい、「コンサートに来るのも応援のひとつと思って来ている。癒やされますね」と話していた。

（杉浦奈実）