大分県・市が動物愛護施設 災害時の同行避難場所にも
飼い主がいない犬や猫の殺処分を減らすため、大分県と大分市が検討していた動物愛護センターが、大分市廻栖野(めぐすの)に整備されることになった。2018年度中の完成をめざす。費用は10億円を見込む。
広瀬勝貞知事と佐藤樹一郎・大分市長が22日に市役所で協議し、合意した。
県と市によると、仮称「おおいた動物愛護センター」は、九州乳業の本社敷地内にある公園「みどりマザーランド」の土地の一部を取得して整備する。住宅地から一定の距離があり、県内各地からのアクセスの良さを考慮して選んだという。
敷地面積は約2万平方メートルの予定。犬と猫を最大150匹収容して飼育、治療、トリミングができる保護棟の延べ床面積は約1千平方メートル。管理棟、ドッグラン、多目的広場などもつくる。
4月の地震ではペット連れの住民の避難が課題となったため、佐藤市長は、災害時にペットを同行して避難できる施設に想定していることも明らかにした。
事業は県が主体。費用の約10億円は県と市が折半する。今年度内に基本構想案を策定し、来年度には着工する予定だという。
県動物管理所(大分市小野鶴)での昨年度の殺処分数は、計2688匹にのぼる。県と市は、今後の管理所の機能は殺処分にとどめ、譲渡先探しや、しつけといった機能を動物愛護センターに移す。管理所より収容能力を広げて殺処分までの日数を延ばし、譲渡先を探す期間も延ばし殺処分を減らすことをめざす。
県は大分市と協力し、愛護センター設置構想を2013年度に開始。昨年12月に、大分市に作ることを決め、詳しい場所などを検討していた。
(枝松佑樹)
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