プードルのすばらしき本能に学ぶ 優れた嗅覚を生かす
プードルの本能ともいえる、賢さや嗅覚。それを活かす機会が、イタズラやおねだりだけではもったいない! トイ・プードルと共にノーズワークなど、さまざまな競技会に挑戦している古本優子先生を紹介しよう。
Text:Shio Kaneko Photos:Teruhisa Tajiri
監修:古本優子先生
※本特集の写真はK9 NOSE WORKのイメージです。実際のトレーニングは専門家の指導を受けましょう。
ノーズワークでプードルの能力を発揮させよう!
犬は人よりはるかに優れた嗅覚を持っている。その能力を活かして活躍する代表的な犬は、警察犬、麻薬探知犬、災害救助犬だ。これらの使役犬として働く犬種は、ジャーマン・シェパード・ドッグなどの大型犬。プードルは嘱託警察犬に合格したことで話題になったが、国内外を見渡しても使役犬として活躍する機会は少ない。しかし、プードルも大型犬に負けないすばらしい嗅覚を備えている。それを証明してくれるのが、ノーズワーク・インストラクターの古本優子先生。そして、愛犬のトイ・プードル、マノンとフィービーだ。
「プードルの能力は、イタズラしたり、飼い主さんの気を引いたりすることに使われることが多いようですが、それだけではもったいないと思います。プードルの本能ともいえる賢さや嗅覚を、ぜひ実感していただきたいですね。私と愛犬が楽しんでいる、『ノーズワーク』をおすすめします」
ノーズワークとは? 2006年に米国カリフォルニア州の探知犬訓練士3人により考案された、嗅覚を使うドッグスポーツだ。麻薬探知犬などの作業を家庭犬向けにアレンジしたもの。飼い主と愛犬が良い関係を作るための方法としても紹介されるようになった。
「私は犬を飼おうと思った時、アジリティとトラッキング(足跡追求)に興味があり、それでプードルに決めたくらい。優れた能力があるんです!」
古本先生と愛犬がノーズワークに挑戦する様子を見れば、プードルの嗅覚のすばらしさにきっと驚くはずだ。
愛玩犬に分類されるプードルも、ジャーマン・シェパード・ドッグのように、優れた嗅覚を備えている。ただし、使い方を知らないプードルも。素質を目覚めさせよう!
犬の嗅覚は犬の1億倍!
嗅覚の性能は、においを感知する嗅細胞の数などで決まる。嗅細胞の数は人の約500万個、ダックスフンドが1億2000万個。プードルも人よりはるかに多い。また酪酸や酢酸への感度は人の1億倍!
参考文献:『犬の力、もっと知りたい!』(NHK 出版)
K9 NOSE WORK®
アロマオイル(を染み込ませたもの)を探すドッグスポーツ。4種類のサーチ(探索)と3つのレベルがある。指定エリアに隠されているアロマオイルを、全て探し当てればタイトル獲得。赤いバンダナは「犬が苦手」という目印。
ノーズワーク① コンテナ・サーチ
入れ物の中に隠されたアロマオイルのにおいを捜索する。入れ物は主に段ボール箱、バッグ、スーツケースなど。
監修:古本優子先生
NACSW 認定ノーズワークインストラクター。2009年、アメリカのバージニア州在住中に、K9 NOSE WORK を始める。ワークショップやキャンプに参加すると共に、NACSW 認定ノーズワーク・インストラクターの資格を取得。愛犬のトイ・プードルと競技に出場し、優れた成績を収めている。2016年現在、唯一の日本在住NACSW 認定ノーズワーク・インストラクターとして、国内外のセミナーなどで活躍している。
K9 NOSE WORK JAPAN
●神奈川県横浜市西区みなとみらい4-10-3
●TEL:045-633-3339
Text:Shio Kaneko
愛玩動物飼養管理士1級。防災士。いけばな草月流師範。紙媒体とWebメディアでペット関連記事をはじめ、インタビューやレポート記事の作成を行っている。
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