猫好きのための猫アート展、170人300点が大集合 千葉
猫を題材にした作品ばかり300点を展示する「猫ねこ展覧会2016」が、千葉県匝瑳市の松山庭園美術館で開かれている。猫好きの作家らが「名画へ挑戦」と始めたところ、出展者が年々増え、途切れることなく13年目を迎えた。
絵画を中心に、彫刻、工芸など様々な猫の姿が館内を埋める。鳴き声が聞こえてきそうな写実的な作品もあれば、大口を開けて楽器を弾き語りするなど擬人化された猫や、漫画風のものもある。多くは値段が付いていて購入できる。
ルノワールや藤田嗣治など、猫を描いた絵画の名作は多い。美術館を開いている美術家の此木三紅大(このきみくお)さん(78)と妻・のり子さん(69)も猫好きだ。仲間の作家たちと、名作に挑戦しようと意気投合して展覧会が始まった。最初は30人約60作品だったが、今回は170人が出展した。
展覧会を見て、自分も出展したいという人が年を追って増えた。「アマチュアの参加で楽しく猫を描こうという作品が増えてきた」と三紅大さん。のり子さんも「『うちの猫見てよ』という感覚のたどたどしい絵も、なんとも愛情に満ちていていい」という。
5年前、東日本大震災の直後は開くか迷ったという。市内の海岸には津波が押し寄せ、隣の旭市では犠牲者も出た。だが、約100人の出展者からは作品が届き、意を決して開いた。迎えた初日、訪れた人は「やっと外出できた」「震災後初めて笑った」と喜んでくれたという。
6月26日まで。金、土、日曜と祝日のみ開館。午前10時~午後5時。大人800円、小中学生400円。作家によるワークショップやカフェがあり、来場者の投票で「私の好きな作品大賞」を決める。問い合わせは同美術館(0479・79・0091)。
(福田祥史)
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