後悔から救ってくれた山田あかね監督の言葉
「エンジン01文化戦略会議」の会員で、同じ「動物愛護委員会」のメンバーでもある和田裕美さんのお誘いで、目黒にある犬同伴OKの一軒家イタリアン「リストランテ小林」に行かせていただきました。
うちはミニチュア・ピンシャーという犬種の特徴や、私が甘やかしていることもあって、ドッグカフェの類いでも失敗ばかり。いくら「犬同伴OK」と言われても、リストランテには……と遠慮させてもらったのですが、和田さんは約束通り、愛犬を連れて来てくださいました。
その会に、映画「犬に名前をつける日」の監督、山田あかねさんもいらしたのです。
小林聡美さん主演で、保護犬を飼っている上川隆也さんが出演し、動物と人との関係から命を見つめた作品。動物愛護に関心を持っている方なら、ご覧になったことでしょう。
映画に自身の愛犬も出演していた「ベテラン飼い主」の山田あかねさんには、先日、出席した「札幌市動愛条例の『幼い犬猫守る条項』を応援する緊急院内集会」での西山ゆう子獣医師の話をさせていただきました。
当然のことながら、「8週齢規制」についてもお詳しい山田あかねさんは、私とピンが動物病院を何軒も回ったことや、一人として「それは8週齢に満たない子犬を買ったからですよ」と教えてくれる獣医師がいなかったことに憤慨する私に対し、「それ、何年ぐらい前のこと?」と質問。
私が「約12年前です」と言うと、「それじゃあ、まだ、8週齢のことを知らない獣医師が居たかもしれない」と、おっしゃいました。「だって、『8週齢』っていう言葉が広まったのって、ここ数年のことよ」と。
だからと言って、私の後悔が消えることはありませんでしたが、多くの獣医師に対し、「ヤブ医者」と憤怒していた気持ちは少しだけ和らいだ気がします。
もうひとつ、山田あかねさんの言葉に救われたことがありました。それは私が「だから、最初の犬(ピンのこと)は、とても弱くて、早死にだったんです」と言ったときのこと。
「何歳だったの?」と聞いてくれた山田あかねさんに私が「11歳と4カ月です」というと、「ちっとも早死にじゃないわよ」と……。
ミニピンは平均寿命が13歳程度と聞いていたのと、小型犬や室内犬はどんどん長生きになってきているとも聞いていたので、ピンはすごく早くに旅立ってしまった……と私はずっと自分を責めていたのです。
誰に言っても「ちょっと早かったね」としか言われなかったのに、「早死にじゃないわよ」「フツーよ」と言ってくれた山田あかねさんの言葉に、また涙がこぼれてしまいました。
最近、私はよくピンのぬいぐるみを胸に乗せて寝ています。それまでは添い寝だったのですが、胸に乗せると、その「重み」がまたいとおしくて……。そして、私に色々な経験をさせてくれて、色々な勉強もさせてくれて、こうして色々な人と会わせてくれるピンにまた「ありがとう」という感謝の気持ちが湧き出てくるのです。
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