「二度と起こさぬ」 盲導犬事故死1カ月 徳島で歩き方実演

視覚障害者の山橋衛二さんと盲導犬ヴァルデスが、後退中のダンプカーにひかれて亡くなった徳島県徳島市の事故から3日で1カ月。目の不自由な人と盲導犬が2日、市内の解体業者を訪れ、従業員を前に歩き方の説明や実演を行った。トラックを使う人らに安全運転を呼びかけようと、県と県交通安全対策協議会が企画した。
「徳島の盲導犬を育てる会」の杉井ひとみ事務局長は、「盲導犬は障害物を避け、道路の角や段差があることをユーザーに教える」と説明。「犬はブザーに驚かないのか」と質問が出ると、ブザーを鳴らして後退しようするトラックに視覚障害者の鶴野克子さん(50)が近づき、盲導犬ホップ(9)が歩みを止めて知らせる様子を見せた。
鶴野さんは「二度と事故を起こさないことが山橋さんの遺志だと思う。ブザーを鳴らしたりスピードを緩めたり、より安全運転を心がけてほしい」と訴えた。
訪問を受け入れた有限会社ケイエムヤハタの八幡康一代表取締役は、「トラック全車にブザーをつけているが、交通弱者がいればブザーを鳴らすだけでなく、気をつけて運転するよう徹底する」と話した。
(鈴木智之)
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