老犬、最期はホームで 「飼い主と同じ愛情で」 つくばに施設
飼育が困難になった飼い主に代わって愛犬の最期をみとろうと、犬のテーマパーク「つくばわんわんランド」(茨城県つくば市沼田)が今月、老犬介護ホーム「ひまわり」を開設した。
わんわんランドは1996年にできた。現在約500頭が飼育され、ふれあい広場で直接触ったり、気に入った場合に園内を散歩したりできる。
敷地内にある付属動物病院で診療するとともに、10年ほど前からは飼育する老犬を園内の「愛犬ホーム」で介護してきた。その経験と技術を生かし、新たに動物病院の隣に老犬介護ホームを設けた。
8部屋あり、広さは1部屋約10畳。テラスや冷暖房が完備され、小型犬なら約60頭まで収容できる。
契約第1号は、東京都武蔵野市の会社経営小島壮介さん(77)、裕子さん(69)夫妻。見学や面談を経て、メスの大型犬ラブラドルレトリバー「ボニー」を入居させることにした。
ボニーは8月に14歳になり、人なら90歳という。裕子さんは自宅階段で抱っこして腰を痛めたり、おむつの世話などで眠れなかったりと苦労が多かった。入所させるのはつらい選択だったが、壮介さんは「人材やシステムがしっかりして、ここなら娘を安心して預けられると思った」と言う。
ホーム責任者で、約8年間老犬を介護してきた松下晴子さん(37)は「ちょっとした体調の異変を見逃さず、飼い主と同じくらい愛情を持って接していきたい」と話す。
入所費は年間36万円(小型犬)~60万円(超大型犬)。飼えなくなった理由があり、面談のうえで納得することが入所の条件。問い合わせ先は、つくばわんわんランド(029・866・1001)。(若林幹生)
(朝日新聞2014年5月18日掲載)
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