イヌ・ネコの健康医療相談

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ハイジのまま(質問主)


犬アイコン 犬 8歳 メス ポメラニアン

体重:2.5kg

飼育歴:5年11ヶ月

居住地:大阪府大阪市西淀川区

飼育環境:室内

2年前から、タンパク質漏出腸炎で内視鏡の確定診断はしておりませんが、臨床症状から、「リンパ拡張腸炎」だろうということで、ステロイド・抗生剤・低脂肪食で治療しております。ステロイドを減量するとアルブミンが下がるので手作り食で状態が改善し、現在体重2.5kgでステロイドを1.25mgを3日に一度処方しておりアルブミンが落ち着いています。当初から下痢などの臨床症状は少なく、便も良い状態です。一度ステロイドを自己判断で断薬しましたが、3か月後にアルブミンが1.8まで下がり(臨床症状は無し)再度ステロイドを開始し血液検査では肝機能・腎機能には問題はありません。
しかし、多飲多尿がひどく、食欲も旺盛です。(野菜中心の低脂肪食のため、太ってはいません)ステロイドを使用してかれこれ2年近くになりますが、最近寝てる事が多く、また、ステロイドの副作用で骨が弱くなるということが心配です。もう少しステロイドを減薬しても大丈夫でしょうか?主治医はこの量であれば副作用はあまり心配しなくても言いといわれましたが。。骨への影響と生涯服用する危険性について教えていただければありがたいです。もちろん効果については必要な薬だとは理解してるのですが。。。
よろしくお願いします。

日時2017-04-26 14:09:23

専門の獣医師からの回答

ステロイドの長期投与の副作用は,多飲多尿,高脂血症,肝障害,糖尿病,血栓症など多々あります。
おっしゃられるように骨も弱くなります。

今回の場合,見切り発進的にステロイド治療がはじまっているようなので,将来的な副作用等が心配となるのはいたしかたありません。
ただ,本当にステロイドが休薬できない病気であった場合には,ステロイドの副作用と治療効果を天秤にかけるしかありません。

本来精密検査で低アルブミン血症の鑑別が必要な深刻な病態かと思われます。
低アルブミン血症の原因は,多岐にわたり消化器疾患のみではありません。
血液検査のみではそのあたりの鑑別は難しく,尿検査は必須です。そのあたりはやられているかとおもいます。
今回の場合ですと治療の反応などから,おそらくは「タンパク喪失性腸症」と思われますが,
その原因として,なんらかの腸炎,リンパ管拡張症,最悪ではリンパ腫など複数の疾患を鑑別する必要があります。

専門的な動物病院では通常,ステロイドの投与を開始する前に内視鏡検査やリンパ腫の診断のためのリンパ球クローナリティー検査(遺伝子診断)を行います。
ステロイドは上記のいずれにも効果を示しますが,予後が異なります。

いずれにしてもステロイドの投与は質問者がご心配されているようにいろいろな副作用の問題があり,獣医師はご家族の希望や経済的問題等も考慮した上で,できるだけステロイドの投与量を減らす努力をいたします。
その例としてはリンパ球形質細胞性腸炎などに起因したタンパク喪失性腸症の場合には,低アレルギー食が効果的なことがあります。
リンパ管拡張症は特発性(原因不明)の場合や,腸炎に併発して認められるやっかいな状態ですが,
その場合には低脂肪食の給餌が必要となります。

とわいえ,やはりメインの治療はステロイド投与になることが多いのですが,現在では副作用の少ないシクロスポリンなど他の免疫抑制剤も有効性が示されており多くの同様の患者様が内服されています。
ただ,ステロイドに比べるとシクロスポリンなどのお薬は高価ですので,ご家族の経済力も問われるかと思います。

今からでも内視鏡検査による腸生検などの精密検査の実施をお薦めしたいところですが,
現状の治療で様子をみられるのであれば,定期的に検査を受けられながら主治医の先生の指示を守ることも大切かと思います。
投薬を中止して,病態が悪化した場合,再発や再々発の場合には,治療の反応が悪くなることが多いです。

最近,現在お受けになられている治療について相談を受けることが多くなっているのですが,診察も行っていない獣医師が,詳しい検査結果もみずに,ご家族のお話だけで,その治療の是非を判断するようなことはできません。
このため,あくまで一般論として上記のようなご回答になってしまったことをお許し下さい。

日時2017-04-28 10:24:23

 
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