5年目となるパナソニックの保護犬猫応援 活動の今を探りジアイーノで空気環境を支える
動物保護団体を運営する人々の大きな悩みのひとつが、動物たちやトイレのニオイです。パナソニック株式会社は、脱臭に強みを持つ「ジアイーノ」を保護団体へ寄贈する「ジアイーノ保護犬猫応援プロジェクト」を2021年に始動。今年度までの累計寄贈先団体数は33団体にのぼります。寄贈にとどまらず、実際の使われ方や改善点、動物保護現場の課題についてもヒアリングを重ねており、今回は2025年に新たにジアイーノを寄贈した2団体を訪問。それぞれの活動の現場や保護犬猫を取り巻く状況について話を聞きました。
ノネコ問題から生まれた参加しやすい保護活動
神奈川県横浜市にある認定NPO法人CAIT SITH(ケット・シー)は、2020年のオープン以来、譲渡型の保護猫カフェとして活動してきました。代表理事の服部由佳さんが保護活動を始めたきっかけは、2018年度に始まった「奄美大島におけるノネコ管理計画」。希少な固有種(アマミノクロウサギなど)を守るために山林の猫(ノネコ)を捕獲し、1週間以内に引き取り手が見つからなければ殺処分されるという計画でした。
「NPO法人とのつながりで、奄美のノネコが危機にあると聞きました。当時は、捕獲された猫を本土へ運んで譲渡先を探すための『譲渡認定人』がわずか4人しかいないと知って。『じゃあ、私がやりますよ』と気軽に返事をしたのが始まりでした」と、服部さんは振り返ります。
その決意はすぐさま形になりました。2019年末にクラウドファンディングを立ち上げ、自らローンも組んでケット・シーをオープン。現在、カフェ内には常時16匹、10人ほどの預かりボランティア宅では約34匹の保護猫が、新しい家族との出会いを待っています。
服部さんがあえて「シェルター」ではなく「カフェ」という形態を選んだのにも、明確な理由があります。
「シェルターだと外からはどんな猫がいるか気づきにくいけれど、猫カフェなら通りすがりの人でも入りやすい。保護猫を迎えたい人だけでなく、ボランティアに興味はあるけれど一歩踏み出せない人にとっても、関わるきっかけになる場所にしたかったからです」
センター北駅近くの2階に位置する店舗はガラス張りで、歩道橋や道路からも猫たちの姿が見えるよう設計されています。現在は約70名ものボランティアが運営を支え、毎日発信するSNSを通じた保護猫への問い合わせも増えているといいます。
ジアイーノは開店当初からの相棒
ジアイーノはオープン当初から導入しています。コロナ禍で消毒対策への注力が求められていた時期に次亜塩素酸に注目したことがきっかけで、「検索したらジアイーノしかなかった」と服部さん。
設置場所は店内の入り口と、閉店後に猫たちが過ごすケージやトイレなどが並ぶ奥の部屋に設置しており、寄贈により台数が増えたことでさらに効果を実感しているといいます。
ジアイーノを置いてよかったと特に実感するのは、来店者の反応だといいます。
「猫カフェをいろいろ巡っている方でも、『ここはニオイが気にならない』と言ってくださいます。ジアイーノの脱臭や除菌効果をここに来るお客さんにお伝えするうちに、実際に購入されたご家庭が何件もあって、私たちもうれしいですね」
命との向き合い方を若い世代に伝えたい
「今はセンターからも猫を引き出しているのですが、10歳以上の猫がとても多い。高齢者が保護団体から譲渡を受けられないと思いショップで購入し、その後、介護施設に入って飼えなくなるという流れも課題だと思っています」
ケット・シーでは譲渡に年齢制限を設けていませんが、万が一の際の後見人を立てることや、生活環境のていねいなヒアリングを前提としています。飼い主と一緒に「最期まで責任を持って飼えるか」を考えることが、命を守るうえで大切だと考えているからです。
「最終的に伝えたいのは、若い人たちに命の大切さを知ってもらうこと。そこが変われば、社会も変わると思っています」。
広大な北海道で20年続く保護活動
北海道長沼町に拠点を置く「認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会」は、2002年に個人の保護活動として始まり、2013年に認定NPO法人となった動物愛護団体です。理事長の上杉由希子さんが活動に加わったのは2007年。行き場を失った犬の新しい飼い主探しを個人で続ける中で当時の代表と出会い、「まずこの保護犬猫たちをどうにかしたい」という思いから活動に参加しました。
かつての豚舎を改修した約3,000坪の敷地には犬舎3棟と猫舎、ドッグランが並び、常勤・非常勤あわせて14名のスタッフと約50名のボランティアが支えています。現在は犬約60匹、猫約50匹、常時100匹前後を保護しています。
北海道は日本の国土の約5分の1を占める広さがあり、道東や道北への出動は高速道路を使っても4時間以上かかることがあります。また、HOKKAIDOしっぽの会が保護する犬は多頭飼育崩壊や野犬が多く、体重15〜20キロ以上の中型・大型犬が中心。そのため「長距離の移動時間や受け入れスペースの確保も必要」だと上杉さんは話します。
「これまでで最大の案件は、空知地方(道央エリア)で起きた犬122匹の多頭飼育崩壊でした。数の多さや野犬の多さは北海道ならではだと思います」
広大な敷地と酪農が盛んな環境は野犬が増えやすく、行政と連携しながら野犬保護や遠隔地での不妊手術にも対応しています。
ジアイーノで変わった朝のニオイ
ジアイーノの導入は今回が初めてで、高齢や闘病中の犬がいる犬舎と猫舎など施設3カ所に設置しました。
「以前は朝、出勤してその部屋を開けると、まず窓を開けて空気を入れ替えていました。でも今は入ったときに強いニオイを感じない」とスタッフからも好評で、猫舎でも夜間に蓄積していた排泄(はいせつ)物のニオイが気にならなくなったといいます。
フィルターに猫の毛がしっかり付いているのを見て、「きちんと働いてくれていると実感できた」とも。上杉さん自身も、自宅にジアイーノを購入したひとりで「帰宅したときに気になっていた猫のトイレのニオイが、ほとんど気にならなくなりました」と笑顔を見せていました。
保護活動も新たなステージへ向かう時期
譲渡にあたっては、アンケートや施設への複数回訪問、散歩(犬の場合)の練習、家庭訪問による環境確認などのプロセスを経て譲渡が成立します。
「その場でお渡しすることはありません。まずは犬や猫と飼い主さんの信頼関係ができてから。家の窓の脱走対策まで確認します」
一方で、人手不足や高齢者の介護施設への入居に伴い犬猫の行き場がなくなる問題、多頭飼育崩壊を未然に防ぐ制度の不足など、社会的な課題も少なくありません。
「一団体の力で何とかできるとは思っていません。法律を変えていかないと根本は変わらない。今は新しいステージに入るべき時期だと思っています」
動物と人がともに暮らすための「ジアイーノ」
次亜塩素酸による空気浄化テクノロジーを軸に、除菌、脱臭、加湿、集じん機能を集めて開発されたジアイーノは、保護団体の声やユーザーの使用実感をもとに進化を続けています。
2025年に登場したペットエディション「F-MV5020C」には、ペットと暮らす空間ならではの課題に応える機能が盛り込まれています。注目は新搭載の「ニオイモード」。ニオイセンサーの感度を上げ、排泄物臭など不意に発生するニオイを急速に脱臭します。
音に敏感な動物への配慮も行き届いています。「シームレス風量切り替え」は、運転時の風量をゆるやかに上昇させることで、音の急激な変化を抑える仕組み。東京農業大学の専門家からも「個体(ペット)に負荷がかからない慣らし方」として評価を得ています。
さらに、月1回はがして捨てるだけの「貼り替えプレフィルター」を同梱しているほか、猫がジアイーノの上部に飛び乗っても、抜け毛や猫砂などが本体内部に入りにくくなる「天面アタッチメント」の別売品もあり、日々のお手入れのしやすさにも配慮した設計です。
人気のコンパクトモデル「F-ML4000B」は、設置面積をA4サイズ以下(従来比約3分の1)まで小型化しながら、除菌・脱臭性能をしっかり維持。インテリアにも合わせやすい2色展開です。
空気中を漂う菌やニオイを本体内の次亜塩素酸で抑制。排泄物臭や動物たちの体臭のような、発生し続けるしつこいニオイにも高い効果を発揮します。
軽くて持ち運びやすいため、トイレ脇やケージのそば、玄関まわりなど気になる場所にピンポイントで設置できるのもうれしいポイント。主要部品の交換サイクルも約7年と長く(※1日12時間使用の場合)、日々の負担を抑えながら使い続けられます。保護施設から一般家庭まで幅広く支持されているのも納得の小さくて頼もしい一台です。
ジアイーノ保護犬猫応援プロジェクトのこれから
今回の2団体への訪問を通じて、保護活動の現場が抱える課題の広さと深さを改めて実感しました。
パナソニックの成瀬淳基さんは「引き続き『ジアイーノ保護犬猫応援プロジェクト』を通じて、保護団体の活動現場を訪問し、使用実感に耳を傾けながら製品と活動のあり方を一緒に考えていきたい」と話します。
また、同社の田頭裕子さんは次のように述べました。「ジアイーノの持つ確かな除菌脱臭力で動物保護現場の環境が改善され、より多くの人々が保護動物にもっと近づく=譲渡が加速する社会の実現につなげていきたい。そのために今後もジアイーノは進化し続けます」。
パナソニック保護犬猫譲渡会開催
パナソニックは、保護犬・保護猫をはじめ、飼い主や保護団体のスタッフなど、動物に関わるすべての人々の幸せを目指し、さまざまな企業・団体と連携しながら「パナソニック保護犬猫譲渡会」を開催しています。第8回となる2026年は、4月18日(土)・19日(日)の2日間、東京・有明の「TFTホール500」での開催が決定しました。
2022年のスタート以来、343頭以上の譲渡につながっています。会場では、保護犬・保護猫と新しい飼い主候補者との出会いの場を設けるほか、犬や猫を家族に迎えることについて考えるコンテンツも充実。好評を博してきたチャリティーマーケットや、犬や猫との快適な暮らしを支える家電が体験できるコーナーなども引き続き設置されます。主催はパナソニック株式会社、協力は朝日新聞社sippo編集部。ぜひ多くの方のご参加をお待ちしています。
(撮影(ケット・シー)/高木亜麗、文/小見山友子)
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