被災地の犬や猫、国と動物保護団体が協力して支援 東京に迎え入れて家族探しスタート
国と動物保護団体が協力して、能登半島地震被災地の動物を支援する取り組みが始まった。被災地の行政施設に収容された犬や猫を、環境省の要請をうけた東京の動物保護団体が受け入れて、東京で新しい家族との出会いを探す。2月6日、この取り組みの最初のケースとなる猫2匹が東京に到着した。2匹は18日に都内で開催される譲渡会に参加する予定だ。
6日午後6時すぎ、江東区の動物病院に2匹の猫がケージに入って到着した。連れてきたのは、東京で活動する一般社団法人「東京都人と動物のきずな福祉協会」の香取章子さんと古川尚美さんだ。猫は11歳の白猫「ツナ」くんと、9歳の白黒猫「ノト」くん。2匹とも、石川県小松市の県南部小動物管理指導センターに収容されていた。6日に香取さんと古川さんが同センターまで迎えに行き、空路で東京にやってきた。ツナくんは、飼い主さんが避難所で生活しており、ツナくんと暮らし続けることを断念したという。ノトくんの飼い主さんは入院中で、ノトくんを手放すことになった。
古川さんや環境省の担当者によると、被害が大きかった能登エリアの行政施設には多くの動物が収容されているため、能登半島に比べて被害が少なかった小松市の同指導センターに動物たちを移動させている。このため同センターでは、事務エリアにも猫のケージを設置して動物たちを迎え入れている状況だという。被災地の行政施設にいる動物を首都圏の保護団体が迎え入れることで、被災地の動物指導センターなどに余裕がでて新たに被災地で行き場のない動物を迎え入れることなどができる。環境省の担当者は、被災地から今後15~20匹ほどの猫を迎え入れる予定だと話す。
ツナくんとノトくんは動物病院で健康状態のチェックや必要な医療処置を受けたあと、同協会のシェルターで過ごす。物価高騰の影響などから、シェルター運営の費用は重くなっており、同協会は、クラウドファンディングで支援を募り、猫を取り巻く課題についても知ってほしいと情報発信をしている。
ツナくんとノトくんは、2月18日に東京都千代田区で開かれる譲渡会に参加する予定だ。事前予約制で、参加申し込みはこちらから。
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