次々と訪れた愛犬たちの不調 もう少しそばにいて…動物病院に支えられ奔走した1か月
前回、「ココ」がガクンと音をたてて老いてきた……と書かせていただきました。じつは、あれからの1か月、我が家のワンコたちはそれぞれ、かなり心配なこととなりました。
「マル」の病院通い
まずはすぐに解決したマルの話から。繁殖引退犬のマルはコロナ禍、我が家に迎えた4匹目のミニピンです。来たときから両目が白く濁っていたことから、思い切って白内障の手術を両目とも行い、ずっと順調だったのに、とくに右眼の眼圧に異常をきたし、また月イチで病院通いとなっていました。
ある夜、左眼が素人目に見ても明らかに小さくなっていて、まぶたも重そうで……。「お願いだから、マルちゃんだけは健康でいて」と声をあげてしまいました。
翌朝は元通りになっていたので、人間同様、ちょっとした不調だったのだと思います。一安心しました。
まさかの宣告
続いては「ハンター」です。あんなに食いしん坊だったハンターがココとほぼ同時にご飯を一切食べてくれなくなり、もしかして、新たにトッピングで加えたものがココもハンターも好きではなかったのかもしれない……と、それをネットで購入した夫を心から恨みました。
でもハンターが食べなくなった理由はまったく違っていました。お世話になっている『動物医療センター赤坂』の西田純平院長から「一度、診せてください」と言っていただき病院へ連れて行って、いろいろな検査をしたところ……、なんと「リンパ腫」の告知を受けました。
9年前、虹の橋を渡って行ったピンも同様の告知を受け、「余命3カ月」との診断を受けるも、そこから1年4か月もがんばってくれたこと。そして、その間、私も含めて壮絶な闘いがあったこと。いつも書いている後悔しかないピンとの別れのことなどが走馬灯のように思い出され、病院で号泣してしまいました。
ピンと同じリンパ腫になるなんて……、私の育て方や接し方ががいけなかったのかもしれない……と気持ちがどん底に陥りました。
その後のことは来月、書かせていただこうと思います。というのも、ハンターはすでに2回の抗がん剤投与をしましたが、いずれも「寛解」し、投与後、2日ほどは副作用なのか食欲不振になりますが、あとは、すこぶる元気。この先、抗がん剤投与の計画はたっているものの、ご飯もトリーツもよく食べるし、ぐったりしているようなこともまったくないので、正直、心配の規模はだいぶ減っています。
もっとも深刻なのは
それより深刻なのはココです。実はココ、2日ほどひどい下痢をしていたのですが、そこにドス黒い血が混じり始めたのです。
失明していること以外、大きな病気を一度もしたことがなかったココは、いろいろな検査をしてもとくに致命的な診断はなかったため、いわゆる延命治療はせずに自然に旅立たせてあげたい……と考えていたのですが、そんな悠長なことは言えないのだと素人目にもわかりました。眼にも黄色い目やにが溜まってしまい、すっかり白くなった鼻まわりの毛が黄色く染まるほどになっています。
慌てて『動物医療センター赤坂』に飛び込み、さまざまな検査をしていただいたところ、「胆のうが破れている」との驚きの診断を受けました。恐らく血便はそれが原因だと……。
とはいえ、血液検査のさまざまな数値を診ていただくと、「黄疸の値などが上がっていますが、治療をすれば、少し前の状態に戻れる可能性のほうが高いです」と西田院長が……。
以来、今日で6日間、毎朝ココを『動物医療センター赤坂』まで連れて行き、点滴や注射などをしていただき、夕方連れて帰る、というのを続けています。
ご存知のとおり、全国的な猛暑の中、近所とは言え、途中、『オールスター感謝祭』(TBS系)の「赤坂ミニマラソン」の“心臓破りの坂”以上の坂道があり、(私の)通院は過酷を極めています。
でもそれより大変なのはココです。ココはまず、脱水していたので体の水分バランスを補正する点滴、そして、5ccに分けたご飯を3回、注射器で口に入れていただき、注射は胆のうの中で感染を起こしていることが比較的多いので抗生剤を2種。炎症の値が高いので痛み止め、あとは吐き気止め、下痢止めも入れていただいています。
さらに胃があまり動いていないようで、胃がパンパンに大きくなっているのも気になります。
西田院長いわく、「年齢的なこともあり、ココちゃんはあの日(=最初に病院に連れて行った日)、診せていただかなかったら危なかったかもしれませんが、少しずつ良くなっているのは確かです」と、指で螺旋階段のカタチを表してくださいました。
もう体重は2kgを切っていて、約15年前(ココはブリーダーさんのところに1歳半頃までいたため)我が家に来た頃の体重と同じほどになってしまいました。でも体は成長して大きくなっているので、ビックリするほどガリガリです。
家でも自分で水を飲みに行ったり、トイレに行けなかったりする頻度が上がってしまったため、ココを抱えて水飲み場やトイレに連れて行くこともしばしば……。老老介護とはまさにこのことだという毎日です。
でも、このまま螺旋階段を上っていければ「日中の短時間の点滴と飲み薬に切り替えられる可能性が高いです」と西田院長。
ここまでほぼワンオペ状態ですが、夫も「出来る限りココと一緒にいたい」と希望。二人でじっくり話し合って……というカンジではありませんでしたが、ココは『動物医療センター赤坂』の西田院長をはじめ、小針鈴美獣医師、松村海波獣医師、ほか、ケアスタッフの皆さんの治療と愛情をたっぷり受け、本当に少しずつですが回復をしています。
『動物医療センター赤坂』を知ることができて、そして、通い続けることができて本当に良かったと思っています。
大切な家族。我が家の誰よりも犬らしい犬、ココ。もう少しだけ私たちの近くにいてね。
(次回は8月8日公開予定です)
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