メニコンが犬の飼い主向けサブスクサービスを開始 もしもの場合の引き取り飼養も

15日に開かれた記者発表会での様子(メニコン提供)

 コンタクトレンズのメニコンが、今月16日から「『犬と生きる』を、問い続ける。」をテーマにした新事業「&D(アンドディー)」を始めた。

 この事業は、「愛犬と飼い主のための会員制サービス」と、「犬のための寄付・保護活動を行う社会貢献活動」を両立する新しいビジネスモデルを構築し、「人と犬が共生する社会」を目指す。

愛犬家のためのサブスク

「&D」の柱のひとつが、犬の飼い主向けの会員制サブスクリプション(定額制)サービスだ。

 基本プランとなるサービス、「ITSUMO(いつも)」は、獣医師が24時間体制で愛犬の健康相談に答える電話サービスや、全国約3,800の施設優待、飼い主が事故でけがをした場合の入院費用やペットホテル代まで、普段の愛犬との暮らしをきめ細かくフォローする。

 さらに、動画で犬のしつけが学べる「MANABU(まなぶ)」、愛犬の医療費を保証する「KIMITO(きみと)」、飼い主が亡くなった場合や、何らかの事情で犬の世話ができなくなった場合に愛犬の暮らしを保証する「MOSHIMO(もしも)」の3つのサービスが、必要に応じて契約できる。

&Dのポスター(メニコン提供)

 料金はサービスの組み合わせで変わり、入会金は3,300〜11,000円、月額会員費用は1,650〜10,300円だ。

 このサブスクリプションサービスの肝となるのが、飼い主を失った犬を引き取り飼養するための保護シェルター、「&HAUS(アンドハウス)」の開設だ。

 茨城県笠間市にある廃校をリノベーションする予定で、この秋から着工する見込み。獣医師の監修のもと、犬の心身の健康を守る環境を整える。その工夫のひとつとして、ケージや犬舎を用意せず、リビングをイメージした部屋で犬たちがゆったりと暮らせるという。

「すべての犬をしあわせに」

「&D」のもうひとつの柱となるのが、「人と犬が共生するための寄付・保護活動を行う、社会貢献活動」だ。会員制サービスの収益の一部や、誰でも参加できる月々200円からの寄付を、「&D Donation Club」を通じて犬の保護活動を行うNPO団体などに寄付し、「すべての犬のしあわせ」を目指す。

「&D」の発案人である同社の田中英成(ひでなり)社長は、自身が愛犬家であることから、かねてより日本の犬を取り巻く課題に着目。同社が動物用コンタクトレンズの開発で培ってきた動物医療の知見や、人間用コンタクトレンズのサブスクリプション事業経験を生かし、「&D」の構想に至ったという。

 15日に開かれた記者発表会で、田中社長は同事業の目的について「犬が保健所に引き取られる理由の多くは、飼い主の死亡や入院、金銭的な事情で『飼えなくなる』ことです。高齢化社会の現在、犬を幸せにするためには、“『飼いきる』ための人のサポート”や“飼えなくなった場合のサポート”が必要不可欠。『&D』の展開によって、犬を愛する全ての飼い主に寄り添い、動物にも人にも優しい社会を牽引(けんいん)していきたい」とコメントした。

 同社は今後、猫の飼い主に向けたサービスの展開も視野に入れているという。

原田さつき
広告制作会社でコピーライターとして勤務したのち、フリーランスライターに。SEO記事や取材記事、コピーライティング案件など幅広く活動。動物好きの家庭で育ち、これまで2匹の犬、5匹の猫と暮らした。1児と保護猫の母。猫のための家を建てるのが夢。

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