「ネコも動物病院」累計100万円を寄付　猫が健康で長生きするための取り組み

2020/12/02

　猫が健康で長生きするめに、sippoが2017年から取り組んでいる「ネコも動物病院プロジェクト」で、飼い主らからの写真投稿数に応じて行っている寄付が今年10月に累計100万円になりました。これにあわせ、11月に関係者を招き報告会を開きました。

「＃ネコも病院」、インスタグラムでの投稿数が1万件超

　「ネコも動物病院プロジェクト」（協賛：花王、ベーリンガーインゲルハイムアニマルヘルスジャパン）は、家の外に出たがらない猫も定期的に動物病院に行く習慣を身につけることで健康で長生きしてもらうことを目的に、2017年９月にスタートしました。

　このプロジェクトでは猫を動物病院に連れて行った時に撮影した写真を「＃ネコも病院」のハッシュタグをつけてインスタグラムに投稿すると、１投稿につき100円の寄付を公益社団法人「アニマル・ドネーション」（アニドネ）に贈呈する仕組みです。寄付は、アニドネを通じて、猫の保護活動を行っている団体に配布され、飼い主のいない猫のために役立てられています。

　写真投稿数は、今年10月までに当初目標としていた1万件に達しました。これにともない、寄付額もプロジェクト開始から３年あまりで累計100万円となりました。

　11月に開いた報告会で、保護団体への寄付を仲介するアニドネ代表理事の西平衣里さんは、「年間２千匹以上を保護する団体を支援しています。コロナの影響でいまだ保護活動が制限され、本来の譲渡システムがうまくまわっていません。多頭飼育崩壊のレスキュー依頼が増加したり、自粛期間が猫の繁殖シーズンと重なったりしたため、夏以降の子猫の保護頭数が例年に2倍以上に増えるなど厳しい状況が続いており、寄付は大変感謝されています」と話しました。

猫の薬について伝え、受診のきっかけづくりも

ネコも動物病院プロジェクトでは毎月ベストショットを3枚紹介している。写真は、左から@_erimaki_、＠hedgehog_maruchan、＠chatoranekogen

　「ネコも動物病院プロジェクト」は、写真投稿「＃ネコも病院」キャンペーンのほかにも、猫の健康維持に役立つコンテンツや動物病院に関する情報を発信しています。また、協賛企業とのコラボ企画も展開しました。報告会では、協賛企業と取り組んでいる企画についての説明がありました。

病院でのチェキ写真で楽しさや気軽さ

　ベーリンガーインゲルハイムアニマルヘルスジャパン（BIAHJ）は、動物病院を受診した猫の様子を撮影し、その場で飼い主さんにプレゼントする企画を実施しました。同社マーケティング部の正能直樹さんは、「頑張って猫を連れてきたオーナーさんに、少しでも楽しさや気軽さを伝える企画として、獣医師からも好評でした」と話しました。同社ブランドマーケティング部部長の叶祥子さんは、「寄生虫対策やワクチン接種、健康診断の必要性について飼い主のみなさんに知っていただくことが不可欠と感じています。長く続けていきたいです」と述べました。

トイレのときのおすましなビューティー

　花王は、病気発見の手がかりとなる猫のおしっこについて飼い主さんに関心を持ってもらおうと、猫のトイレの様子をインスタグラムで投稿する「＃おすましビューティーキャンペーン」を実施しています。同社パーソナルヘルス事業部ブランドマネジャーの岩野雄一さんは「猫のオーナーさんに聞くと、９割の方が『よく食べてよく遊ぶし、うちの子は元気』と言います。一方で、急に具合が悪くなって病院に連れて行くと腎臓病になっていた、というような話もよく聞きます。猫の腎臓病をめぐる今の状況は、約30年前にメタボリックシンドロームの理解と健診、対策がまだ浸透する前、サラリーマンのお父さんが突然、倒れてしまっていた状況とよく似ています」として、「猫が病院に行く気づきやきっかけを作っていくことに貢献できればと思っています」と話しました。
　