気象協会と動物愛護協会 犬・猫の熱中症の予防対策マニュアル
日本気象協会と日本動物愛護協会が協力し、ポケットサイズの簡易な「イヌ・ネコの熱中症予防 対策マニュアル」を作った。犬や猫にも熱中症があるということを広く知ってもらおうという狙い。動物病院やペットショップで配布している。
高温多湿な環境に長時間いると、犬や猫も人間と同様、体温の上昇や脱水から熱中症になる可能性がある。重症化すると死に至る恐れもある。
マニュアルでは、犬や猫の熱中症の症状や、予防と対策、万一症状が出た場合の応急処置などを紹介。飼い主が対策しやすいように犬の散歩時に必要な持ち物のチェックリストや、散歩時の注意点も載せている。
特に症状が出た場合、すぐやることとして、①常温の水をかける、②水で濡らしたタオルなどで包む、③涼しい場所で風を送る、を挙げた。
また、肥満体形や高齢の犬猫は特に注意が必要だとしている。
日本気象協会は2013年から、人の熱中症を減らし、死者をゼロにすることを目指すプロジェクト「熱中症ゼロへ」を進めてきた。
「『熱中症ゼロへ』の昨年度の調査で、屋内にいる犬や猫などのペットも熱中症になることがあることを知っていると答えた人は52.9%でした。ペットを飼う人が多いのに、あまり知られていないので、熱中症について広く普及したいと考えました」と説明する。
一方、日本動物愛護協会も「ペットを熱中症から守る方法」を模索していた。
広瀬章宏事務局長は「天気予報コーナーで暑さ指数を表す人の顔の絵がでますが、飼い主さんに向けて、犬や猫用に発信できないかと思い、テレビ局や気象団体等に声掛けをおこなっていたところ、日本気象協会でも啓発を考えておられることがわかり、タッグを組んでわかりやすい予防・対策マニュアルのリーフレットを作ることになりました」と話す。
マニュアルは携帯しやすいポケットサイズで、8ページ。6月に日本動物愛護協会が都内で開催した譲渡会で配布したほか、日本獣医師会の加盟病院や全国ペット協会加盟のペットショップで配布をしている。
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