夜中にウロウロ、頻尿、夜鳴き 初めての「老犬」との暮らし

昼夜逆転生活になってしまったココ。日中はほとんどうつらうつら
昼夜逆転生活になってしまったココ。日中はほとんどうつらうつら

 ほぼ目が見えなくなっているココとの毎日は「単調」といえば「単調」かもしれませんし、老犬と暮らしたことがない方にとっては「大変」な日々と言えるかもしれません。

 まぁ、私とて、あと3カ月で13歳になるワンコと暮らすのは人生初のこと。ピンは11歳で虹の橋を渡っていってしまったので、闘病はしていましたが「老犬」ではなかったと思います。

 ココの近況としては、夜中、相変わらず頻繁に目を覚まし、クゥクゥ、ずっと鳴いているかと思えば、リビングと寝室を行ったり来たり、徘徊することがますます増えました。

 オシッコは、少ない量を何回もするようになりました。目は見えませんが9割がたはトイレシートの上でしてくれますし、たまにホームランしたとしても、大きな場外があるわけではありません。

 昼夜は、ほぼ逆転してしまっていると言えるでしょうか。私が昼間、家にいられるとき、ココはほとんど寝ています。

 静かに寝息をたて、ときどき夢を見ているのか、不思議な動きをしたり、声をあげたりします。夢の中で、ココは昔みたいに目が見えるのでしょうか。だとしたら、たくさん、夢を見てほしい。

 ココがクゥクゥと(しつこく)声をあげるとき、真っ先に思うのは、ココは目が見えていないんだから……ということ。ココが現実を自分でとらえられているかはわかりませんが、もしかしたら、まだ「変だぞ」「目が見えないぞ」と思っているかもしれません。

 だとしたら、本当にかわいそうなので、すぐに「ココ」「どうしたの?」と声をかけ、近寄り、ときには抱き上げ、全身を撫でてあげています。

 今回、書いていることは、すべて夜中に起きています。

 夫は「甘やかしすぎだよ」と言い、実際、私が週イチで名古屋に前泊する仕事の日、ココは、ほとんど徘徊しなければ、クゥクゥと鳴いたりもしないようなのです(本当に、ときどきはあるようですが)。

 私がいる日は、100%、夜中の2時ぐらいから頻繁に私を起こそうとしますし、トイレにも行きたがりますし、クゥクゥと何ともいえないような声を出して鳴くのです。

 夜中、ただでさえ暗いので(これも何度か書いていますが、ココは光はうっすら感知できていると思われます)、ふと目が覚めたとき、ものすごく不安になったり、怖かったりすると思うのです。

 そんなとき、私はどれだけ眠くても、どれだけ疲れていても、どれだけ酔っぱらっていても(!)、ココをベッドから下ろし、リビングに連れていき、トイレをさせて、トリーツをあげて、ソファで一緒に朝まで過ごすようにしています。

 ソファですぐに寝てくれるときもあるし、リビングに来てもなお、徘徊をし続ける夜もあります。

 でも、自分でも不思議なほど、それに付き合うことが苦痛にならないし、それでも頑張って毎日を過ごしているココが愛おしいし、「我が家に来てくれてありがとう」「13歳まで生きてくれていてありがとう」という気持ちでいっぱいになります。

 ピンとは、私がそういう想いに達しない内に“お別れ”がきてしまったので……やっぱり、そのことに対しては、いまだに悔いが残っているのです。

 ココ、大丈夫だからね。どんなに頻尿になっても、どれだけ徘徊したとしても、どれだけ私を起こしたとしても、私はあなたに付き合います。だから長生きしてね。

山田美保子
1957年生まれ。青山学院大学卒業後、ラジオレポーターを経て、放送作家、コラムニストなどを務める。『踊る!さんま御殿!!』の構成や、『サンデージャポン』『ドデスカ!+』などのコメンテーターを務める。ほかに雑誌、新聞、WEBに連載多数。

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この連載について
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