わんこ服作るほど上達、オンリーワンめざそう 型紙付きで紹介
おしゃれを楽しむだけでなく、抜け毛やお散歩中の虫刺されを防ぎ、アレルギーの場合はかきむしらないように。服が必要なわんこもいる。
(末尾に写真特集があります)
しかし、なかなか気に入ったデザインには出あえないもの。また、筆者の愛犬のトイプードルの場合は、ほかの子に比べて胴が長い。胴の長さに合わせて選ぶとダブダブ、胴回りに合わせるとつんつるてん……なんてことも少なくない。「これ!」という一着を見つけるのに苦労する上、わんこ服は結構値が張るものも多い。
いっそのこと自分で作ってしまおう! と鼻息荒く思い立ったものの、型紙ってどうやって作るの? 素材は何を選べばいい?……と、わからないことだらけ。多くのわんこ服の解説本は、デザイン的にいいなと思えるものがあっても、日ごろ裁縫をしない人には難解でハードルが高い。筆者もそんな一人だが、「これならできるかも」と思える本が出た。
基本からステップアップ
『いちばんやさしい手作りわんこ服』(日東書院本社)。表紙のプードルたちのかわいいTシャツ姿に、「こんなの作れちゃうの?」と期待がふくらむ。
著者は、犬服型紙ショップを立ち上げ、簡単に自宅で手作りできる犬服の型紙と作り方を研究し、一般社団法人日本ペット服手作り協会(R)を立ち上げた武田斗環(とわ)さん。これまでも何冊も手作り犬服の本を出し、通常の手芸本よりわかりやすいと好評だったが、今回は「自由に作りたいものが作れる技術と知識が習得でき、作れば作るほど上達できる本が作りたいと思いました」と語る。
従来の手作り本は、掲載されている服の中から選び、それを示されている手順通りに作る、というものが多い。その服を完成させることはできても、その後の応用がなかなかきかない。一方、『いちばんやさしい手作りわんこ服』は、繰り返し作りながら少しずつ上達し、応用もできるようになることを目指している。ミシンを使い慣れていない読者でも挑戦しやすいよう、最初はまっすぐ縫う練習ができるカフェマット、次にニット生地をまっすぐ縫うネックウォーマー、その次に簡単なタンクトップ……といった具合にステップアップしていく構成に。「わんこ服を教える全国の先生たちの声を反映し、無理なく自然に上達できるよう、掲載するデザインと順番にもこだわりました」と武田さん。
8サイズの型紙つき
PART1は「犬服作りの基本」。服を作るために必要な基本の道具や、適した布地などを写真付きでわかりやすく紹介。さらに、採寸の仕方や、愛犬のサイズにより近づけるような補正の仕方、型紙の作り方をわかりやすく図解。これなら、胴長のわが子にもぴったりフィットする洋服が作れるはずだ。
PART2「犬服を作ってみよう」では、タンクトップ、普通袖のTシャツ、肩が動かしやすいラグラン袖のTシャツの作り方を解説。脇、肩、首や袖周りのリブの縫い付け方まで、一つひとつの手順ごとに写真で説明していて、とてもわかりやすい。
それぞれが「基本」「中級」「上級」と、ステップアップしていく構成。たとえばTシャツの中級はタグやワッペンなどでアレンジ、上級はフリルやフードをつける……といった具合に、よりデザイン性が高い服が作れる流れになっている。
さらに、巻末には小型犬から大型犬まで対応できる8サイズもの型紙がついている。
「挑戦してみたいという方、以前チャレンジして挫折された方、自己流でも簡単なものなら作れるよという方。いろんな方に『何度も見返す本』となることを願っています」と武田さん。まずは付属の型紙を使って練習し、コツをつかめてきたらサイズやデザインなどをカスタマイズして行けば、かわいい愛犬のための「世界にひとつだけのわんこ服」が作れそうだ。
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