写真家・岩合光昭さんが撮る映画「ねことじいちゃん」特別秘話

「世界的に活躍する写真家、岩合光昭さんが映画監督に初挑戦!」そう聞いたら、猫好きなら気にならないはずがない!

 映画『ねことじいちゃん』は、いよいよ年明け2月22日(金)(猫の日!)より公開スタート。豊かな海と緑に恵まれた美しい島で、人と猫がゆるやかに暮らすさまを描く本作は累計発行部数35万部を超える大人気コミック「ねことじいちゃん」(ねこまき(ミューズワークス)作・KADOKAWA刊)を映画化したもの。主役は映画初主演となる人気落語家・立川志の輔さん。共演には柴咲コウさん、小林薫さん、田中裕子さん、銀粉蝶さん、柄本佑さん、山中崇さん、葉山奨之さんら、豪華俳優陣が顔をそろえる。

 これまで野生動物はもちろん、世界各国で暮らすリアルな猫たちにカメラを向けてきた岩合さん。「プロの俳優猫」たちを相手に、決められたドラマに沿って作品に仕立てるという映画製作への初挑戦は、どんなものだったのか。

取材には、タマ役のベーコンも参加。岩合さんの前でリラックス。
取材には、タマ役のベーコンも参加。岩合さんの前でリラックス。

撮っても撮っても尽きない猫の魅力

「実は20年ほど前にも、映画を作るチャンスはあったんです。私が20代のころ共に暮らした、猫写真をライフワークとして取り組むきっかけとなった猫、海(カイ)ちゃんを映画にしようという話がありましてね」

 その時にはもろもろの事情で実現できなかった、映画監督デビュー。そこから時を経て、実を結んだのが本作だ。

「猫というのは何を考え、何をするのかまったく予想がつかない。それでいて、知れば知るほど、もっと知りたくなる。どうにもあらがえない魅力がありますね」
猫を撮り続ける理由を、そう語る岩合さん。その言葉に、深く頷く愛猫家は多いだろう。

インタビューに答える岩合光昭さん「今までにはない猫の映画が撮れました」
インタビューに答える岩合光昭さん「今までにはない猫の映画が撮れました」

 主役のタマを演じるベーコンは100匹以上のオーディションから選ばれた。丸い顔、太い足が愛嬌たっぷりの、キジトラの男の子。実際にはまだ若い(3歳)が、そのどっしりとした風格はまさに、原作に出てくるタマそのものだ。

「最高のロケーションで、人も猫も、最高のキャスト・スタッフと撮影ができました。特にベーコンは素晴らしい。キジトラは黒っぽく映りがちなんですが、彼は毛の風合いも色も絶妙で、逆光でもきれいに柄が映るんです」(岩合さん)

昼寝をする大吉とタマ。岩合さんお気に入りのシーン  (c)2018「ねことじいちゃん」製作委員会
昼寝をする大吉とタマ。岩合さんお気に入りのシーン  (c)2018「ねことじいちゃん」製作委員会

命を紡ぐ「食」がもうひとつの主役

 岩合さんがこだわったテーマのひとつに「食」がある。「食べる」ということは生きる上で欠かせない要素であり、天然素材の食材や、食事によって日常が紡がれるさまを丁寧に描くことに注力をした。主役の大吉は2年前に妻に先立たれ、愛猫のタマと二人暮らし。日々慣れない手つきで料理をし、妻が遺したレシピノートの料理を再現している。作中には見るからにおいしそうな食事シーンに加えて、猫たちが漁港で新鮮な小魚をもらうなど、猫の食事シーンも多い。

おいしい朝食を作るのが大吉の喜び (c)2018「ねことじいちゃん」製作委員会
おいしい朝食を作るのが大吉の喜び (c)2018「ねことじいちゃん」製作委員会

「出演している猫たちは全部で35匹、普段の食事はドライフード。そのため、生の魚を食べてくれないんです。おいしそうに魚を食べるシーンのために、数日間かけて徐々に食事を切り替えて慣れてもらいました」
撮影中、うれしいハプニングもあったという。

「何気ないシーンで、ベーコンが庭にある、つくばいの水を飲んだんです。これは予定にはなくて、完全に猫のアドリブ。ごく自然に、庭にたまっていた水を飲んでくれた。この島でリアルに生きている、島の一部になってくれた。思わずそのまま、映し続けました」
猫がいま、ここで生きている。映画かドキュメンタリーかは関係なく、その輝きに違いはない。長年、猫を追い求め続けた岩合さんが心から感動した一瞬だった。

岩合さんのお家に新しい家族が!しかも2頭同時に

 撮影秘話をうかがううち、とっておきのニュースが飛び出した。作中でタマの幼少期を演じた子猫が、撮影終了後、岩合監督の新しい家族になったというのだ。

「撮影は2月。なかなか子猫のいない季節で、ベーコンによく似た子を探すのに苦労しました。『子役』はきょうだい2匹でやってきたのですが、縁あって参加してくれた子たち。そこで私の家族に加わってもらうことにしたんです」

 子猫の名前は、映画に出た子は役名をいただきました。タマは本当は玉三郎なんです。大吉の亡き妻よしえが坂東玉三郎ファンだったそうで。なので「玉三郎」(タマちゃん)。
もう1匹は友情出演してくれた中村雁治郎さんの本名からとって「智太郎」(トモちゃん)と名付けられた。岩合さんにとっては、海ちゃん以来、およそ20年ぶりに一緒に暮らす猫だ。12月18日に発売された「週刊朝日」の付録「岩合光明 子ネコの冒険カレンダー2019」の表紙を飾っているのもこの2匹だ。

「長い年月の間に、猫をとりまく環境も大きく変わりました。海ちゃんのころは、食事はいわゆる猫まんまでしたが、彼らはキャットフード。生活も完全室内飼いに変わりました。実は新しい家に引っ越したのですが、そこは完全に「タマちゃん」「トモちゃん」仕様。すべての扉にキャットドアがあったり、リビングの天井にぐるりとキャットウォークがついていたり、屋上で新鮮な空気が吸えるようになど配慮しています。大切な家族です。」

 猫への、命への愛情をありったけ注いで撮影された「ねことじいちゃん」。ベーコンや子役「タマちゃん」たちの生き生きとした姿を、ぜひ劇場スクリーンで確かめてみて欲しい。

いつでも落ち着いているベーコン(タマ)。取材時の控室ではねこじゃらしに夢中!
いつでも落ち着いているベーコン(タマ)。取材時の控室ではねこじゃらしに夢中!

 動物は新鮮なものを食べ、新鮮な水を飲み、規則正しい食事ができてこそ健康に生きられるもの。高品質の生肉・魚を使用し、様々な抗酸化栄養素を配合したペットフード、ブルーバッファローは「大切な家族であるペットの健康を第一に考える」ことを大切に作られている。映画の中で大切にされている「食事」と「猫が家族として島で暮らしている」点に共感し、この映画「ねことじいちゃん」を応援している。ブルーバッファローと映画のコラボ写真投稿キャンペーンが12月17日よりスタートしている。

特別動画はブルー・バッファローの公式HPで限定公開中!https://bluebuffalo.com/ja/videos

『ねことじいちゃん』
公開日: 2019年2月22日(金)
原作:ねこまき(ミューズワーク)「ねことじいちゃん」(KADOKAWA刊)
出演:立川志の輔、柴咲コウ、小林薫、田中裕子ほか
監督:岩合光昭  脚本:坪田文
配給:クロックワークス
©2018「ねことじいちゃん」製作委員会

高品質の生肉を使用したベースの粒と抗酸化栄養素を含んだ野菜・果物で仕上げたライフソースビッツの2種類の粒配合

人気の「成猫用 毛玉ケア チキン&玄米レシピ」「成猫用 お腹ケアサポート チキン&玄米レシピ」

米国の獣医師と動物栄養士が推奨する抗酸化栄養素やビタミン類を豊富に含む野菜、果物を使用。コールドプロセス製法(低温製法)により栄養素の損失を限りなく抑えました。


年齢、サイズに応じたラインナップをご用意しています。ラインナップについて詳しくはhttp://bluebuffalo.jp/でご確認ください。


ブルーバッファロージャパンの公式facebookページがスタートしました。こちらもあわせてご覧ください!

公式facebookページ:https://www.facebook.com/BlueBuffaloJP/

浅野裕見子
フリーライター・編集者。大手情報出版社から専門雑誌副編集長などを経て、フリーランスに。インタビュー記事やノンフィクションを得意とする。子供のころからの大の猫好き。現在は保護猫ばかり6匹とヒト科の夫と暮らしている。AERAや週刊朝日、NyAERAなどに執筆中。

sippoのおすすめ企画

sippoの投稿企画リニューアル! あなたとペットのストーリー教えてください

「sippoストーリー」は、みなさまの投稿でつくるコーナーです。飼い主さんだけが知っている、ペットとのとっておきのストーリーを、かわいい写真とともにご紹介します!

Follow Us!
編集部のイチオシ記事を、毎週金曜日に
LINE公式アカウントとメルマガでお届けします。


動物病院検索

全国に約9300ある動物病院の基礎データに加え、sippoの独自調査で回答があった約1400病院の診療実績、料金など詳細なデータを無料で検索・閲覧できます。