盲導犬や白杖の人、見かけたら「声かけを」 小学校で出張授業

西島さん(左)に「お手伝いできることはありますか?」と尋ねる笠原幸太郎くん(右)
西島さん(左)に「お手伝いできることはありますか?」と尋ねる笠原幸太郎くん(右)

 視覚障害や盲導犬について知ってもらおうと、港区立高輪台小学校(篠原敦子校長)で25日、出張授業「盲導犬学校キャラバン」が開かれ、4年生約80人が参加した。

 授業は、東京みなとロータリークラブ(港区)が、日本盲導犬協会と協働して開催。この日は同協会職員の山本ありささん(24)、盲導犬ユーザーの西島勇一さん(56)、盲導犬でゴールデンレトリバーのルート(3)が登壇した。

 山本さんは、視覚障害者の見えづらさには個人差が大きいこと、盲導犬は障害物をよけたり、曲がり角と段差を教えたりすることはできるが、カーナビのように道案内はできないことを説明し、「白杖(はくじょう)を持ったり、盲導犬を連れたりしてきょろきょろしている人がいたら、『お手伝いしましょうか?』と声をかけてください」と呼びかけた。

 西島さんも、「犬は信号機の色が読み取れないので、道を渡る時は車の音や人の足音で判断します。『信号は青ですよ』と教えてもらえるだけでも、安心できます」と話した。

 その後は6人の児童が、障害物の置かれた体育館で西島さんとルートをガイドした。ガイド役の笠原幸太郎くん(10)は「視覚障害の人に話しかけるのは勇気がいったけど、これからも頑張ります」と語った。

 同ロータリークラブの吉田眞紀子理事は「東京2020に向け、障害のある方への理解を深めるきっかけにしてもらえたらうれしいです」と話した。(前田育穂)

朝日新聞
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