車にペタッと福招き? かわいい「とこにゃんステッカー」

「とこにゃんステッカー」を作った笑福猫舎会長の村田一夫さん=愛知県常滑市保示町
「とこにゃんステッカー」を作った笑福猫舎会長の村田一夫さん=愛知県常滑市保示町

 知多半島で、鼻から上だけをかたどった招き猫のステッカーを貼った車をよく見る。壁の後ろからのぞき込むような愛らしい表情。ずっと気になっていた。愛知県常滑市に作った会社があると聞いて早速訪ねた。

 「顔の上半分だけだと、何ともミステリアスでしょう」。宝友シール2代目社長の村田一夫さん(55)が迎えてくれた。

 常滑のシンボル、招き猫にちなんだ商品開発を進める「TOKONAME笑福猫舎NIPPON」の会長でもある。現在、陶磁器販売、段ボール製造、雑貨、飲食、和菓子など、地元の商工業者を中心に14事業者が参加。結成した2007年に完成した「とこなめ見守り猫とこにゃん」をモチーフに、笑福猫舎の第1号商品として売り出したのがこの「とこにゃんステッカー」だ。

 「常滑を代表する土産物があまりなかった。中部空港に降り立つ人たちに、もっと市内にも来てもらう仕掛け作りをしたい」

 最初は売れなかった。「商工会議所の車に貼って、宣伝してもらっていた」。3年ほどして売れ始め、名古屋市や浜松市でもステッカーを貼った車を見かけるようになった。小さな子がいる若い夫婦に特に人気という。

 市街地の観光拠点などでの販売に加え、イオンモール常滑では15年12月の開店時に、世界最大級の招き猫「おたふく」の真下に笑福猫舎の商品を売る店を出した。「最初は1年も続くとは思わなかった」と言うが、いまも続く人気店だ。

 2種類で始めた「とこにゃんステッカー」は、色を増やしたり表情を変えたりして約80種類になった。ネット通販にも進出。ほかに干支(えと)の犬や上野動物園の赤ちゃんパンダにあやかったデザインもある。

 「商品の種類が増えると、それだけ選ぶ楽しさも増える。市街地活性化の起爆剤にして、日本の常滑、世界の常滑を目指したい」

(豊平森)

朝日新聞
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