純和風な犬! 柴犬「豆助」 番組とともに愛され20代目
唐草模様の風呂敷を首に巻き、ちょこちょこと走る柴犬「豆助」。テレビ東京系の番組「和風総本家」(毎週木曜夜9時)の人気マスコットだ。現在すでに20代目。写真集も出るなど、愛され続けている。
(末尾に写真特集があります)
◆初代は成犬だった?!
番組はテレビ大阪制作で、2008年春に始まった。「和」をテーマに、職人技などをクイズを交えて紹介する。豆助は同年夏、和菓子店にお使いに行く役割で初登場。トレードマークの風呂敷は、菓子を包む小道具だった。
初代は成犬で、2代目からは子犬に。3代目は口周りが黒い〝どろぼう顔〟だった。人気を決定づけたのが11年春就任の7代目。フワフワの丸顔が視聴者の心をつかみ、写真集も出るようになった。18代目には黒色が登場するなど、各豆助の個性が光る。
「こんな人気者になるとは思わなかった」と、初代から担当する浅川政樹ディレクター。街中で撮影すると、「豆助ですよね」と声をかけられることもあるという。
◆半年で代替わり
初登場から10年足らずでもう20代目。子犬は成長が早く、撮影期間は半月程度。約半年で次にバトンタッチするためだ。
つきあう期間は短くても選ぶ過程は入念だ。昨年秋にデビューした20代目は、各地のブリーダーから寄せられた何十匹もの写真から候補を絞り込み、さらに動画を撮った上で、スタッフで話し合って決めた。
重視するのは、風呂敷が似合うかどうか。20代目には〝これぞ柴犬〟の茶色の子犬を選んだ。7月生まれのオスで、撮影時の体長約40㌢、体重約2㌔だった。つぶらな瞳と黒い線が入ったしっぽ、横顔のりりしさが特徴だ。
長く豆助を撮ってきた写真家の森下泰樹さんは「歴代豆助はすべてかわいくて日本犬らしさがある」と話す。
物作りの現場をじっくりと見せる番組にあってその存在は、「視聴者にほっこりと肩の力を抜いてもらう効果もある」と庄田真人プロデューサー。「『豆助の番組』と言われることはうれしい」
歴代豆助の写真を集めた初のベスト写真集「和風総本家 豆助っていいな。歴代ベストフォトブック」(ソラオト書店、税別二千円)が11月に発売され、歴代豆助の飼い主も登場している。20代目のオフィシャルフォトブック(新紀元社、税別1200円)も12月に発売された。
(湊彬子)
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