ペット救護を図上訓練 巨大地震が来たら、どうすれば?
南海トラフ巨大地震を想定し、環境省と徳島県などは14日午前、ペット救護の図上訓練を行った。ペット救護に関する国の災害訓練は初めて。市町村や獣医師会、ボランティアなどが広域的な支援や役割分担を確認した。
県内で飼われているペットの5割弱にあたる犬2万6800匹、猫2万6700匹が被災したという想定。地震発生3日後に、国や近隣県との連絡調整をする動物救援本部や現地動物対策本部を立ち上げ、5日後に県外からの支援部隊が到着。この状況で、飼い主不明のペットの保護やけがの治療、ペットフードなどの物資の需給調整など、各機関の役割を確認した。
日本愛玩動物協会県支所の渡部奈美さんは「全国のボランティアから支援の問い合わせが殺到すると思う。一元化して情報発信できるようにするにはどうすればいいか」と問題提起。県獣医師会の井出直樹さんは「現地対策本部は県動物愛護管理センター(神山町)に設置することになっているが、立地の面で物流の拠点になり得ない」と指摘した。ペット災害対策推進協会の沼田一三副理事長は「物資の保管施設に(ペット用品の)販売店を活用しては」などと提案した。
災害時のペットの救護については、環境省が東日本大震災後の2013年、初めてガイドラインを策定。避難所などでペットを可能な限り受け入れるよう求めた。しかし、昨年の熊本地震では、支援する側と受け入れ側のマッチングがうまくいかないこともあり、同省がガイドラインの改訂を進めている。同省は、今回の訓練なども踏まえ、支援のあり方を改めて示すことにしている。
(福家司)
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