愛犬とお散歩しながら「歩ワン官」、地元愛でつながる

協定締結式であいさつする代表の富岡優子さん(右から2人目)=三重県桑名市
協定締結式であいさつする代表の富岡優子さん(右から2人目)=三重県桑名市

 愛犬を散歩させながら高齢者や子どもらを見守ってもらおうと、三重県桑名市は30日、自主防犯組織「わんわんパトロール隊『くわな歩(ほ)ワン官(かん)』」と地域見守り協力の協定を結んだ。市によると、これで民間事業者や組織との同様の提携は36となり、県内で2番目に多い四日市市の1・5倍になったという。


 くわな歩ワン官は今年3月、市内の新興住宅地に住む富岡優子さん(45)が代表になって立ち上げた。「新興住宅地なので、住民同士のつながりが薄くなりがち。でも愛犬家が多いため、散歩などを通して結びつき、仲間で地元を見守っていきたい」。こう思って15人でスタートしたが、半年が過ぎた今では65人に増えている。


 富岡さんが認知症サポーター養成講座に参加したことがきっかけで市とつながり、今回の提携にこぎつけた。富岡さんは「(犬の)散歩の際、異変に気づいたら市の担当にすぐ知らせたい」と話した。


 2期目の伊藤徳宇市長が就任してから、いわゆる公民連携の見回り事業を進めている。伊藤市長はこの日の協定締結式のあいさつで、「(公民連携は)ついに動物まで広がってきた。ささいなことでも連絡していただければ」と語った。

 

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