簡単!小型犬用“ワンコ服”の作り方、型紙つきで紹介
愛犬にかわいい洋服を着せたい。でも、市販の服は、着せたり脱がせたりするのが大変で……。そんな飼い主の悩みを解決する、手作り服の指南本「作るのカンタン 平らなワンコ服 12か月」(文化出版局)が犬オーナーたちの注目を集めている。
(末尾に写真特集があります)
“洋服を手作り”というと難しそうに感じるが、この本に出てくる服(ドレス)は、いずれも作り方がシンプル。ミシンが家になくても、洋裁が初めてでも、型紙をとるコツさえつかめば、「手縫い」で作ることができる。そして着脱も楽だ。
服の最大の特徴は、できあがりが立体的ではなく、平面=平らであること。
広げるとエプロン(赤ちゃんのスタイ)のような形で、「首周り」と、「胴回り」の2か所に「面ファスナー」(マジックテープ)を付けて、背中からかぶせて体に留める作りだ。犬がかむ心配のあるホックやボタンは使用しない。
犬にも作り手にも優しい究極の服を考案したのは、アート、クラフト作品制作のユニット「ピポン」。きっかけは、メンバーの小林光枝さんの愛犬が“洋服嫌い”だったことだ。
「3年前、初めてメス犬『はな』を飼ったのですが、女の子を育てているような気持ちになり、可愛い服を着せたくなりました。でもなぜか、『はな』はせっかく買った服を着てくれない。それで自分で作ろうと思い、採寸や試着を繰り返すうちに、『はな』は無理に足を引っ張られたり、頭から布をかぶされたりすると怖いんだ、と気づきました」
試行錯誤の末、行き着いたのが、“袖を通さない”で着られる平面のデザインの服だった。「はな」が服を拒まなくなったため、小林さんはシーズンに合わせて数十着作ったという。作った服を着せて散歩をすると、周囲からほめられたり、作り方を尋ねられたりすることが増え、それが本作りにつながった。
「服を上手に作るポイントは、愛犬のサイズをしっかり測ること。背丈、首周り、胴回りを測り、本書に付いた型紙(M・S・SS)を犬に合わせて修正してください。犬は痩せたり太ったり、毛のカットによっても微妙に変化しますが、面ファスナーなので多少の調節はできます」
型紙の基本は3種類あり、生地の素材を変えたり、飾りをつけたり、春のワンピースから冬のコートまで季節ごと多様にアレンジできる。ネクタイを着ければ男の子用にもなる。
発売から4か月程経ち、インスタグラム上でも好評だ。「簡単だったので何枚も作りたくなりました」「生地を何種類も買ったよ」「平らな服にハマった」など多くの声が届き、手作り服を着せた犬の写真をアップする人も増えてきたそうだ。
ピポンの辻岡ピギーさんはいう。
「服はおしゃれだけではなく、季節によってダニやノミ対策、室内での抜け毛予防にもなります。これからの時期は防寒にもなるので、寒がりなワンコにはコートもおすすめ。少し高価なウールの生地でも、小型犬ならちょっとの量で足ります(笑)。寒い朝のお散歩が楽しくなるような、可愛い服を作ってあげてほしいですね」
(藤村かおり)
著者 辻岡ピギー・小林光枝:ピポン
文化出版局
定価 本体1300円
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