「11ぴきのねこ」宿敵は家庭人? 故・馬場さんスケッチ刊行
「11ぴきのねこ」で知られる漫画家・絵本作家、馬場のぼるさんが残した未公表のスケッチや絵が見つかった。絵本でねこたちを苦しめた化け物「ウヒアハ」が、スケッチでは幸せな家庭を築いていたという意外な「新発見」もある。
これらは、こぐま社から7月に刊行された「馬場のぼる ねこと漫画と故郷(ふるさと)と」に収められた。
馬場さんが2001年に73歳で亡くなった後、東京都内の自宅アトリエはそのままの状態で妻歌子(うたこ)さんが管理していた。07年に故郷の青森県立美術館での回顧展準備で同社の関谷裕子さんが整理した際、膨大な絵やスケッチが見つかった。1998~01年の2冊のスケッチブックに、ウヒアハの知られざる姿があった。
ウヒアハは、全6作で累計428万部を超す「11ぴきのねこ」シリーズの第4作「11ぴきのねこ ふくろのなか」(82年)に登場する。ねこたちを捕らえ山の城でこき使うが、最後に退治される。
元々、馬場さんが幼い娘たちを寝かしつける時「早く寝ないとウヒアハが来るぞ~」と言って脅かしていたことから、このキャラクターが生まれた。スケッチブックでは遠足やピアノ演奏に興じ、妻と子と一緒に庭で憩う様子も描かれていた。「先生がこんなに好きだったとは」と関谷さん。2冊のスケッチは、馬場さんが闘病中に書きつけたもの。「病の影など全くない。最後までユーモアを失わなかったことが伝わってくる」
(小原篤)
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