ギリシャ人が愛する「おそとでごはん」 猫も一緒に
ヤーサス!
4回目の今日のテーマは、ギリシャの外食×猫たち。
ギリシャ人は外食が好きだな、と思います。日本に比べたら大抵の国はそう見える気もしますが……。そして天気さえ良ければ、コーヒーも食事も屋外で楽しみたいようです。
(末尾に写真特集があります)
ギリシャは晴れの多い国だし(日本でいう「うす曇り」ぐらいの天気の日に「何だよ、今日は天気が悪いなぁ」と機嫌の悪い人が増えるほど!)、夏にパラソルの下で楽しむのはもちろんのこと、冬はコートを着てヒーターを置き、透明の囲い(フォトギャラリー参照)を作ってでも「屋外」を感じたいようなので、年がら年中、「外食=屋外」なのです。
お店も人々の好みに合わせていて、店内だけでなくお店のすぐ外側、そして道の向かい側にもたっぷりとテーブルセットを置いています。レストランやタヴァ―ンの多い地域なら、お店が歩行者専用道路に面している場合、人ひとり通る分だけしか道があいてない、なんてこともしばしば。
そして外の席はにぎわっていて店内の席はガラガラ。夏は店内の2階席などは物置になっていることも。エアコンの涼しさよりも日ざし! 夏に乾燥しているからできることかもしれません。
そして、人々の屋外好きの恩恵を受けるのは猫、時々犬。
人が屋外のテーブルに着くやいなや「おこぼれ、もらえませんか~?」と寄ってきます。島など、観光客が多い地域の猫は人に慣れているし、観光客の気前の良さを知っているようです。
また、島には波打ち際ギリギリまで席があるお店も多いので、魚や鳥もパンなどを食べに寄ってきます。古くなってしまったパンを大量に海に投げ捨てている店員さんを見てびっくりしたら、魚やカモメが食べに来ていて納得、ということもありました。
可愛いからと何も考えずに餌をあげて良いかというと、難しい部分も。
動物がテーブルまわりに来るのを好まない人もいるし、動物の食べ残しが汚いとお店の評判も悪くなります。繁殖の問題もあります。一方、「ギリシャの島は猫でいっぱい」というのは世界中に有名な話なので、彼らは観光資源でもある……。この問題は、あまり単純ではありません。
でも、お店の人々は工夫をして上手に共存しているように見えます。お店の裏で餌をあげる、猫や犬が近くにいない席を望むお客さんの要望には応える、こまめに水を使って掃除する(これができるのは屋外ならではですね)など。
飼われていたり、居候のように住み込んで看板猫になっていたりする子は可愛いだけでなく、ネズミや虫を防ぐという猫本来の役割を果たしているということもあるそうです。
ギリシャの、「あまり難しく考え過ぎず、シンプルにみんなが楽しめる道をとれば良いよね」という雰囲気がとても好きです。動物も、人の近くに居ながら、より動物らしくのびのびとしているように思います。
長い夏の間に遊びに来て、猫や魚が視界に入るのを感じながら屋外での食事を楽しんでいただけたら、ギリシャのおおらかさを、より深く味わっていただけるのでは…と思っています!
それではまた。タレメ・シントマ(また会いましょう)!
sippoのおすすめ企画
「sippoストーリー」は、みなさまの投稿でつくるコーナーです。飼い主さんだけが知っている、ペットとのとっておきのストーリーを、かわいい写真とともにご紹介します!
LINE公式アカウントとメルマガでお届けします。