野良猫200匹に不妊手術 どうぶつ基金が負担、県職員らも協力

不妊手術の目印に片耳を花びら形にカットした猫=三重県津市森町
不妊手術の目印に片耳を花びら形にカットした猫=三重県津市森町

 三重県津市森町の県動物愛護推進センター(あすまいる)で15日、飼い主のいない猫の不妊手術が始まった。繁殖を抑えて殺処分をなくすのが狙い。16日までの2日間に、県内各地に生息する約200匹に手術をして、もとの地域に戻す。


 全国からの寄付で活動する公益財団法人「どうぶつ基金」(兵庫県)が費用を負担して実施した。猫に不妊手術と感染症やノミ・ダニを防ぐ処置などをして、目印のため片耳を桜の花びら形にカットした。

 

獣医師(右)が飼い主のいない猫に不妊手術をした=三重県津市森町
獣医師(右)が飼い主のいない猫に不妊手術をした=三重県津市森町


 対象は四日市、鈴鹿、津、松阪、尾鷲、伊賀、名張各市など県全域の猫。繁殖に悩む地域で、自治会の要望などに応じて県や市町の職員、ボランティアらが捕獲した。同基金によると、自治体職員が捕獲に協力して公共施設で手術をするのは全国でも例がない。


 基金の佐上邦久理事長(57)は「(手術後に)耳をカットした猫を見たら、一代限りの命として優しく見守って」。あすまいるの久米徹所長(50)は「飼い主のいない猫の問題を解決するには地域で話し合いが必要になる」と話した。


(高木文子)

朝日新聞
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