犬で人が育つ 子犬と子ども

手からご飯をあげられたよ!
手からご飯をあげられたよ!

 私は子犬の幼稚園を運営しています。スタッフは小さな子どもたちと一緒に出勤ということもあり、これは子犬たちが幼児に慣れることに貢献しています。犬も子どもも子犬の幼稚園で共に学んでいるのです。


 子どもは走って遊ぶことが当たり前なので、幼稚園の子犬たちは、子どもが走るくらいで騒いだり追いかけたりもしません。また子犬にフードをあげたり、おもちゃで遊んだり触れ合ったりして交流をしています。


 子犬はまだ人との付き合い方を学んでいる最中なので、スタッフが様子を見ながら対応しています。子どもは自分より小さくてかわいい子犬に対して、世話したい気持ちが芽生えるようで、やさしく撫でるなど、上手にコミュニケーションを取るのです。


 人が動物を求める理由として、「アタッチメント(愛着)」があげられます。人は本能的に弱いものを守りたい、世話したいという気持ちがあります。よちよち歩きの子どもでも犬に対しては大人と同じように感じ、考え、行動できるということを目の当たりにします。


 子どもと子犬の交流で気を付けなければならないことは、子犬が人との付き合い方を分かっていない場合です。子どもが噛まれたりすることもあるのでまずは子犬への教育が必要となります。そして、子どもにも子犬とのふれあい方を教えて共に学ぶことが大切ですね。

 

 

筆者
鹿野 都(かの・みやこ)
博士(学術)、麻布大学共同研究員、動物介在教育マスター・エデュケーター。相模原市を中心に犬のしつけ方指導をしているスタディ・ドッグ・スクールのスタッフとして、子どもたちを対象とした犬を介在させた教育活動を実施する「犬と一緒に教育支援プロジェクト」を進め、教育支援犬の育成のため飼い主指導を行い、小学校での犬と一緒の授業(動物介在教育)を展開している

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