イヌ・ネコの健康医療相談

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むめちゃそ(質問主)


犬アイコン 犬 15歳 メス ミニチュアダックスフンド

体重:4.5kg

飼育歴:15年4ヶ月

居住地:神奈川県横須賀市

飼育環境:室内

15歳のミニチュアダックスフンドです。昨日乳がんが発覚しました。ちょうど乳腺?の上にあるみたいで全身麻酔で取らなければいけないと言われました。1~2年前くらいも乳がんになりそれは治っていました。しかしこの子の年齢が15歳とかなり歳をとっているので全身麻酔は危険でもしかしたら目を覚まさない無いかもしれないとも言われています。そんな中このまま様子をみて病気を抑える薬を飲み続けもっても1年で病気が悪化しそのまま天国に逝くのを見守るかで今悩んでいます。全身麻酔は過去に1度しているのでこの子が耐えられるか分からずとても全身麻酔で摘出という選択もできませんし悪化が早くもっと早く天国に逝ってしまうかもしれないととても悩んでいます。今は食欲はありますが寝ていることがわりと多いですがこの歳にしては元気だねとよく言われます。先生の意見を聞かせてください。よろしくお願い致します。

日時2021-05-11 00:53:28

専門の獣医師からの回答

犬の乳腺腫瘍には良性と悪性があり、一般的にその確率は半々(良性である確率が50%、悪性である確率が50%)と考えられています。乳腺部に複数の腫瘤が認められる場合、悪性と良性が混在する場合があり、悪性、良性を鑑別するには、個々の腫瘤について病理組織学的検査を実施する必要があります。今回は、乳癌とのことですが、細胞の形態を調べる検査(細胞診や病理組織学的検査)をまだ実施されていないようでしたら、現時点では乳癌と断定するのではなく、良性の可能性も併せて考える必要があるように思われます。
乳腺腫瘍の治療は外科手術が第一選択になりますので、麻酔リスクの評価、転移の有無を調べてから、手術適応かどうかを判断します。我々獣医師は、手術の可否を年齢だけで判断するのではなく、術前検査の結果に基づき、客観的に評価します。具体的には、血液検査、レントゲン検査、超音波検査などで、心臓、肺、肝臓、腎臓、水和状態等に問題がないかを調べます。また、悪性腫瘍の可能性がある場合は、転移の有無についても調べます。術前検査の結果に問題がなく、転移も無い状態でしたら、15歳でも全身麻酔のリスクは高くないと判断できる場合もあります。もし、乳腺腫瘍以外に何らかの疾患を有する場合は、その疾患の麻酔への影響も考慮してリスク評価を行う必要があります。
高齢であり、今までの経過から良性腫瘍の可能性が高い(腫瘍が小さく、増殖速度が遅い)と考えられる場合は、手術はせずに緩和治療を選択しても良いかもしれません。
どのような治療を選択するかは、何を優先するかによっても変わってきますので、飼い主様のご希望や不安に思っておられることを、担当の獣医師にしっかりと伝えて、良くご相談されることをお勧め致します。

日時2021-05-13 13:51:56

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