イヌ・ネコの健康医療相談

相談・獣医師回答・コメント

イタノママ(質問主)


犬アイコン 犬 15歳 メス イタリアン・グレーハウンド

体重:5kg

飼育歴:14年5ヶ月

居住地:東京都世田谷区

飼育環境:室内

14歳7ヵ月のイタグレです。

昨年から、食欲不振、嘔吐、下痢、微熱などが繰り返しおこり、原因不明の炎症反応があるとかかりつけ医で言われていました。
3回目の不調でセカンド・オピニオンを受診。
総合的な検査(血液、尿、超音波など)を受けたところ、超音波検査で膵臓に5センチ程度の腫瘍及びその周りがボコボコしている、さらに肝臓にも1-2センチの腫瘍が2つあるとの診断がありました。

先生曰く、内臓の細胞針は難しく悪性か陽性かを判断するのは開腹してみないとわからない。膵臓の腫瘍は悪性でも陽性でも全摘出した方がよい。また膵臓は摘出しても健康に問題ない。さらに、膵臓の腫瘍は破裂すると命に関わるため、(今月以内、遅くても翌月以内)全摘出手術を行うことをおすすめするとのお話しがありました。

膵臓の腫瘍について初めてだったことから、ネットで検索したところ、『高齢になると比較的見つかることが多い病気であること、「できもの=がん」ではなく、良性であることも多いため、手術が必要であるかの判断はとても難しいこと、定期的な検査を行って、拡大傾向がある、貧血が進行する、超音波検査から悪性が疑われる、などの所見から手術を行うかどうかを判断する』とありました。

セカンド・オピニオンでの診断のセカンド・オピニオンを受けようかと悩んでおり、こちらを知りました。

そこで、以下の疑問について教えてください。
1. 膵臓の腫瘍は陽性でも悪性でも全摘出した方が良いのでしょうか?
2. 確かに5センチと腫瘍は大きいので拡大傾向ではあるのかもしれませんが、経過をみれない程大きいのでしょうか?
3.お薬などで小さくすることはできないのでしょうか?
4 開腹以外に悪性陽性判断はできないのでしょうか?もし他に判断可能な場合は、どのような動物病院を選ぶべきでしょうか?
5. 陽性である場合でも破裂するのでしょうか?
6 もし主治医と同じご意見で手術が必要な場合は、高齢犬は二次病院を紹介してもらう方がよろしいのでしょうか?

14.7歳と高齢での手術と術後がとても不安である旨をお伝えしましたが、我が子より高齢で手術している子も沢山いるので問題ないとのことでした。。

もし陽性で破裂する可能性が低いのであれば、残り1-2年程の余生を穏やかに過ごさせてあげたいと望んでいます。

宜しくお願いいたします。

日時2020-03-16 18:43:05

専門の獣医師からの回答

 膵臓(すいぞう)腫瘍とのお話ですが、文面からは脾臓(ひぞう)腫瘍の間違いだと思われます(膵臓の腫瘍は全摘出できません)ので、脾臓にできた腫瘍についてのお話をさせて頂きます。
超音波検査で脾臓に腫瘤が見つかった場合、形態だけで腫瘍性病変(血管肉腫、リンパ腫、組織球性肉腫など)か非腫瘍性病変(血種や結節性過形成など)かを区別することは難しいと思われます。細胞診を実施することにより、診断が確定できる場合(リンパ腫など)もありますが、出血の危険性を伴う場合、細胞診は禁忌とされているため、診断の確定には摘出した脾臓の病理組織学的検査が必要となります。また、肝臓の腫瘍が脾臓と同じ腫瘍であるかどうかを鑑別するにも病理組織学的検査が必要です。
脾臓の腫瘍は、何cmになれば手術を行った方が良いというような基準はない思われますが、腫瘤の血流が多い場合、腫瘤が大きい(3cm以上が一つの目安)場合、血管肉腫が疑われる場合は、早期の摘出を考慮することが多いと思われます。高齢犬の場合、時間的な経過から良性腫瘍や非腫瘍性病変が疑われる(時間が経過しても大きさにあまり変化がない)場合は、積極的な摘出を行わない場合もあります。脾臓は全摘出が可能な臓器であり、部分摘出は難易度が高いため、通常は全摘出を行います。
脾臓の腫瘍性病変に対して、内科治療(化学療法など)が期待できるもとして、リンパ腫が挙げられますが、化学療法を実施するにも、診断の確定は必要です。
腫瘤性病変が腫瘍であった場合、腫瘍の自潰による腹腔内出血や腫瘍組織内での出血による貧血が生じることがあります。貧血による症状は、可視粘膜の蒼白(在宅では眼の結膜や口腔粘膜が白っぽくなることで確認できます)、虚脱(ぐったりする)、活動性の低下(元気がない)などです。悪性腫瘍ほど早期に腹腔内出血が認められる傾向がありますが、非腫瘍性病変でも血腫の場合は腹腔内出血が認められることがあります。多くの場合、初めて起こった腹腔内出血は、自然に治まったり、内科治療(止血剤の使用など)で制御することができますが、出血の程度によっては、死に至る場合もあります。
14歳7ヵ月という高齢犬で、既に転移が疑われるような場合は、根治を目指すことが難しい場合もあります。そのような場合は、緩和的な治療を選択されても良いかもしれません。腹腔内出血の危険性は残りますが、こまめに貧血のチェックをすることで早期の発見に繋がれば、出血を制御できる可能性も高くなると思われます。飼い主様のお気持ちを担当の獣医師にしっかりと伝えて、どの方向性で治療を進めて行くかをよくご相談下さい。

日時2020-03-18 23:40:31

イタノママ(質問主)


ご回答有り難うございました。
脾臓の間違いでした。
申し訳ありません。

現在はとても元気で、貧血などの症状はありません。しかし陽性でも破裂するとの説明でしたので、手術に踏み切ることにいたしました。

高齢であるため、高度医療センターをご紹介いただき負担の少ない腹腔鏡手術をお願いしようと思っております。

質問なのですが、症例の多い高度医療センターを希望したのですが、逆に別の高度医療センターを提案をされました。ホームページで確認すると前年度よりも患畜数が半分以下になっておりました。さらに腫瘍の年間症例数も少なく、どちらかと言うと避妊手術が多いようで心配になりました。脾臓摘出の腹腔鏡手術は、避妊手術並みに一般的で現在はどちらの高度医療センターでも実施されている比較的簡単な手術なのでしょうか?

また肝臓の腫瘍も同時に取り除いていただくことは、可能なのでしょうか?

どうも不安で、再度のご質問申し訳ありませんが、宜しくお願いいたします。

日時2020-03-19 23:39:09

 高度医療を掲げ、医療センターを名乗る病院でも得意な分野は様々だと思います。腫瘍や外科の専門医がいるか、腫瘍の症例数がどれだけあるかなどが、腫瘍を得意とする病院かどうかを選別するひとつの目安になるかと思われます。腫瘍外科では、単に臓器を摘出するだけでなく、腫瘍細胞の腹腔内への播種や転移の有無などを確認するために、腹腔内を詳細に観察する必要があります。腹腔鏡手術は、低侵襲であることが利点ですが、視野が限られているため腫瘍外科にはあまり適していないと思われます。肝臓の腫瘍に対しては、部分切除を行いますが、腫瘍が存在する部位により難易度は異なります。腫瘍の摘出手術を受けられる場合、手術も大切ですが、術後のケアまでしっかりできる病院を選択することも大切だと思われます。

日時2020-03-20 02:16:17

イタノママ(質問主)


早々にお返事いただきまして、有り難うございました。

病院選びの目安を詳しく教えていただき、重ねてお礼申し上げます。
ホームドクターからのご紹介とは別に、自分でも納得のいく病院を探してみようと思いました。

有り難うございました。

日時2020-03-21 10:16:32

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