イヌ・ネコの健康医療相談

相談・獣医師回答・コメント

ベルにゃん(質問主)


猫アイコン 猫 2歳 メス ラグドール

体重:3.8kg

飼育歴:2年2ヶ月

居住地:埼玉県さいたま市南区

飼育環境:室内

2019年10月末に健康診断として、愛猫のベル(ラグドール 2歳メス避妊済み)の尿検査を初めて実施したところ、尿中にわずかな血液反応が見られ、レントゲンとエコーで確認したところ、左右の腎臓にそれぞれ2㎜大の結石が見つかりました。血液検査の結果は添付写真のとおり(尿素窒素30.2、クレアチニン1.1)です。愛猫は至って元気で、多飲多尿などの初期症状もまだありませんが、主治医からは「今から腎臓病を予防した方がいい」という指示で、療養食(ウェットkd缶、ドライはロイヤルカナン)と朝夕の薬(ラプロス、消炎剤としてトラネキサム酸細粒、尿サプリとしてウロアクト、免疫力向上のためDフラクションプレミアム)を与え始めました。幸い、薬を飲むようになってから尿に含まれる血液の値は「ほぼ0」となりました。
また、「もしかしたらコロナウィルスが悪さをして、このようなことになってしまったのかも」ということで、猫コロナウィルス抗体検査の血液検査を勧められ実施したところ、数値は800。11月頭から現在に至るまでインターフェロン注射を週に一度打っています。
しかし先日、飼い主だけでセカンドオピニオンに行った病院先では「もうラプロス始めたの⁈ 療養食もまだ早い。まだ2歳だし、タンパク質が制限されていない食事をとったほうがいい。インターフェロンはFIP治療の注射だけど、ベルちゃんの血液検査結果や話を聞く限りFIPではなさそう」とのご意見でした。後者の先生は「腎臓に結石はあるが、血液検査等を含め異常や症状はない=腎臓病としては捉えない」というお考えのようです。
腎臓に結石があれば症状がなくても腎臓病として捉え、薬や療養食を与えた方が良いのでしょうか。また、インターフェロンは続けるべきでしょうか(本人は病院大嫌いです)。せっかく初期の段階(?)で発見できたのだから、今からできることはしたいと思いますが、余計なことはしたくありません。今後の治療方針、生活方針などアドバイスをお願い致します。

日時2019-12-18 20:07:38

専門の獣医師からの回答

 腎臓に結石があればベルちゃんは慢性腎臓病(CKD)Stage1です。CKD Stage1での推奨は、非窒素血症つまり血漿Creが2.0mg/dl未満の場合、①尿路感染を含めた基礎疾患の徹底的な検索を行い、基礎疾患が見つかればその治療を行う。②基礎疾患が見つからず、低比重尿(<1.030)が続いていれば、脱水を起こしやすい状態とみなし、水分摂取を切らさないように気をつける。餌を缶詰食にするのも一考だと思われる。③また腎障害性のある薬剤すなわち麻酔薬、造影剤、NSAIDなどの使用は控えるようにする。④蛋白尿が検出されれば適切に対処する。⑤血圧測定も行い、高血圧が検出されれば治療を行う。⑥蛋白尿も高血圧も検出されなければ適当な間隔(1~6ヶ月毎)で血漿Cre濃度の測定を行い、血漿Cre濃度が2.0mg/dl以上になる時期をtimelyに捉えれるよう心がける。血漿Cre濃度が2.0mg/dl未満であってもその値に上昇傾向、例えば1.3が1.7mg/dlになるような上昇傾向が認められれば、検査間隔を短くする。です。よってベルちゃんは今のところ治療や処方食は必要なく、定期的検査によってそれらが必要になる時期をtimelyにとらえるようにすることが重要だと思われます。

日時2019-12-22 18:06:40

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