イヌ・ネコの健康医療相談

相談・獣医師回答・コメント

Toramama (質問主)


猫アイコン 猫 5歳 オス マンチカン

体重:5.8kg

飼育歴:4年5ヶ月

居住地:東京都杉並区

飼育環境:室内

先日はご丁寧なアドバイスをいただきありがとうございます。
現在の状況ですが、ドイツの獣医から”active Lympho-plasmacellular Enteritis in a higher grade in the large bowel” 又は“immunemediated” と言われました。ネットで単語の意味を調べてみましたが、よくわからず最終的には癌などではなく、慢性の腸炎というような説明を受けました。ネットで調べてみたところIBD という病気について症状が似ており、完治は難しいと書かれていてかなり落ち込みました。専門用語がわからないのですが、うちの猫はIBDという認識で良いのでしょうか?
食事療法で効果があるかもという事で、今週からドライフードはロイヤルカナンの Hypoallergenicに移行中, ウエットフードはhillsのz/d sensitive に変える予定です。

ところが一昨日の夜、トイレに行った後に突然人間で言う足がつったような状態になり、おそらく痛みの為と思いますが悲鳴のように鳴くと同時に威嚇しまくり… 30秒ほどで症状は治り、その後は普通にしていました。
翌日の早朝、夜中と合計3度も発作の様な症状が出ました。
とても痛いのでしょう大きな声で悲鳴の様に鳴きます。
週明けにすぐに獣医さんに連れて行きました。状況を伝えると、触診の後、とりあえずレントゲンを撮りましたが骨などに大きな異常は見当たらないとの事でした。もう一度同じ症状が出たら血液検査をすると言われ、痛み止めを処方されて帰って来ました。症状が無い時は至って普通で痛みは無い様だけど、痛み止めが必要かと聞いたのですが、とても優しい薬だからとあまり理解されていない様でした。それと現在服用しているprednisolon と痛み止めは一緒には服用しない方が良いとも言ってたので。
猫の”足がつる”様な症状はあまり聞いた事が無いのですが、てんかんの一種なのでしょうか?
症状が出ている時も意識ははっきりしていて、ヨダレなどは出ていません。
食欲、トイレはいつも通りで下痢、嘔吐などはありません。
体重の変動もありません。
以前も書きましたが、言葉の問題と獣医さんが短気で聞きたい事もなんだか消化不良で落ち込んでいます。
お手数をおかけししますがどうぞ宜しくお願い致します。

日時2019-11-12 02:59:58

専門の獣医師からの回答

 まず,元々の診断名についてですが,臨床的な疾患名と病理学的診断名が,同一ではないのでオーナー様にとってはわかりにくいのかと思います。
 胃腸管に問題がある病態には,腫瘍性,炎症性,その他に分けられます。
ドイツの獣医師が示した診断名はそのうち炎症性であることを示しています。
その根拠が内視鏡検査による腸生検の病理組織検査で大腸における高度の「リンパ球形質細胞性腸炎」と診断されたということです。
リンパ球形質細胞性腸炎は,炎症部位に認められた細胞がリンパ球と形質細胞が主体であったという意味で,
実はその明確な原因に関しては良く分かっていません。
いずれにしてもリンパ球や形質細胞は,アレルギーを含む免疫がらみの疾患で認められる細胞です。
前回の検査時には,その異常が特に大腸で重度に認められたとの診断結果であり,あくまで「リンパ球形質細胞性腸炎」は病理診断名となります。
臨床的な病名としては慢性腸炎とか大腸炎いうものがありますが,いずれもオーナー様がネットで調べたIBDの認識でよいかと思います。
なお,犬や猫のリンパ球形質細胞性腸炎に関しては,病態としては人の難治性疾患であるクローン病や潰瘍性大腸炎に類似しています。
治療は先日申し上げたとおり,猫ではステロイドが主体で,副作用を軽減するためにシクロスポリンなどの免疫抑制剤を併用することもあります。

次に今回の激しい痛みに関してですが,トイレの後に限定される痛みであれば,大腸炎の悪化が原因かも知れません。
その他注意が必要な病態として,プレドニゾロンの内服中は,合併症として血栓の発生リスクが高くなります。
また,猫には心筋症という心臓の病気の発生も時々あり,その場合も血栓ができやすくなります。
さらにその血栓が,左右後肢に分岐する部位の大動脈に目詰まりすることがあり,この血栓塞栓症という病態を発症すると強い痛みと,重度であれば後肢の麻痺があらわれます。
その辺りは,獣医師が股動脈を触知するなどの方法でチェックをしていると思いますが,確認されてみてはいかがでしょうか。
なお,ステロイドと非ステロイド系鎮痛剤(NSAIDs)を同時に使用すると胃潰瘍など重度の胃腸障害が発生するリスクが高いので,
プレドニゾロンの休薬指示があったのかと思います。
現在大腸炎が上手くコントロールできているかどうかによって痛みの原因が大腸炎と関連してのことなのか,それ以外の原因かは異なりますので,
今後の経過によっては,その辺りを見極めるために,もう一度二次診療施設での診察が必要になるかもしれません。

日時2019-11-20 23:08:20

猫の皮膚病は飼い主が気づくことが多い病気です。よくある事例や飼い主が気づけるポイントを、猫専門病院「東京猫医療センター」の服部幸院長が動画で解説します。

 
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