イヌ・ネコの健康医療相談

相談・獣医師回答・コメント

猫銀(質問主)


猫アイコン 猫 9歳 オス ペルシャ

体重:5.2kg

飼育歴:9年4ヶ月

居住地:神奈川県横浜市都筑区

飼育環境:室内

今年8月27日に健康診断で血液検査をしたところ、ALT が193、AST検査なし、ALP31、 超音波検査は異常なしで、9月28日ALT 247、AST74、ALP100、11月6日ALT 194、AST51、ALP146超音波検査異常なしでした。その前は昨年の4月にALT 37、AST 26、ALP 60で問題なしでした。

ここで次回肝臓の針生検をすすめられています。
投薬で数値が下がるかみるのはどうかと聞いたのですが、原因がわからないのでダメだと言われました。
針を刺して検査は、心配なのですが、この段階で肝臓の病気と決まったわけでもないと思うのにするものでしょうか。

銀太は、食欲が旺盛で、毎日50g を計って食べさせていますが、もっと食べたいと要求が多いし、元気もあります。コレステロールはいつも少し高めですが、今回は検査されていませんでした。

超音波検査の際に、朝御飯から9時間たっているのに、別に関係ないけど胃にフードがまだあると言われて、それも気になりました。

針生検をすべきか悩んでいます。

日時2019-11-05 20:51:39

専門の獣医師からの回答

 肝生検についてのご質問ですが,病理組織検査を前提にした針生検は,
原因不明の肝酵素異常や肝機能検査異常を示す動物が対象となります。
猫ではリンパ球性胆管肝炎や肝リピドーシス,その他,腫瘍性疾患や変性性疾患の鑑別に役立ちます。
どのタイミングで,肝生検を行うか,またどのような方法で肝生検を行うかは非常に重要で,特に猫ではリスクの問題も考えなければいけません。

教科書的には数週間から週カ月にわたって他の検査で特定できない原因不明の肝酵素異常や肝機能検査に異常が認められる場合に推奨されています。
ただ,猫の場合,肝生検は方法によっては高いリスクを伴います。

細針針生検(FNA)は,無麻酔でも可能な方法で,あまりリスクを心配しなくてもよい検査法ですが,
びまん性あるいは結節性のリンパ腫や広範囲な肝リピドーシスなど極一部の疾患しか診断できません。

今回提案されているのは針生検ということですが,針生検はコア生検とも呼ばれ,経皮的に行われる場合は,全身麻酔が必要であるため,
麻酔リスクと針生検処置後の出血や胆汁漏出,他臓器穿刺,腹膜炎などの合併症を心配する必要があります。

犬猫における経皮的針生検のトラブルは全体の2~6%程度に認められ,猫や小型犬など体格の小さい動物ではより合併症の発生率が高い傾向があります。
トラブルの中には生死に関わる極めて深刻なものもあり,緊急の開腹手術によるレスキューが必要となる場合もまれにあります。
さらに,極めて稀ではありますが猫において通常用いられるオートマチックやセミオートマチックタイプの生検針の使用は,ショック死が起こることが報告されています。
このため,経皮的針生検の合併症が心配される小型犬や猫において肝生検を行う場合は,開腹で行うか,腹腔鏡下で行うことも多いです。

このように猫における経皮的肝針生検は麻酔や合併症のリスクと検査の必要性(有用性)を天秤にかけて,合併症時の対応も含め,熟慮とインフォームドコンセントが必要不可欠です。
また原因不明の肝酵素異常の猫に対する精密検査として,麻酔が必要な侵襲的検査を行う場合には,必要によりCT検査や内視鏡検査など麻酔下でないと行うことのできな特殊検査も同時に推奨しています。

ところでこれまでに行った検査の中で,検査項目として尿ビリルビン,食前食後の血清総胆汁酸値,甲状腺ホルモン検査などが行われていますでしょうか?
尿ビリルビン陽性所見は肝疾患であることを裏付けます。
食前食後の血清総胆汁酸値が正常である場合には肝疾患でない可能性が高いと考えられます。

なお,一般的にはこの程度の異常であれば投薬で様子を見ることも多いので,
主治医の先生が投薬で様子をみることを拒まれた何か重要な異常所見が肝臓にあり,
その疑いを明確にしたいために肝生検を奨められているのかもしれません。
オーナー様のお話だけでは肝生検の必要性の判断はできませんので,
上記内容を踏まえてもう一度主治医の先生とよくご相談されてみてはいかがでしょうか

日時2019-11-11 23:12:21

猫銀(質問主)


詳しく貴重な回答をいただきながら、返信がたいへん遅くなりすみませんでした。
その後、前医のセカンド・オピニオンによりヘパアクトというサプリメントを飲ませて様子を見ています。そろそろ1か月たつので主治医のところで血液検査をするつもりですが、先生のアドバイスも参考に相談をしようと思います。
夏前の桃の季節に、大好きなもので毎日桃を食べさせていました。量には気をつけていたつもりでしたが、元々太めのため、果糖が脂肪肝の引き金になったのではないでしょうか。
サプリメントと果物を控えていること多少運動していることで、改善してはいないかと祈っているところです。

日時2019-12-17 17:45:42

猫の皮膚病は飼い主が気づくことが多い病気です。よくある事例や飼い主が気づけるポイントを、猫専門病院「東京猫医療センター」の服部幸院長が動画で解説します。

 
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