イヌ・ネコの健康医療相談

相談・獣医師回答・コメント

りんご(質問主)


猫アイコン 猫 2歳 オス スコティッシュフォールド

体重:4.5kg

飼育歴:1年10ヶ月

居住地:愛知県長久手市

飼育環境:室内

1月の半ばごろにお腹が膨らんできて、その直後に左眼が濁っていることに気づきました。
かかりつけの病院に行った所、お腹に腹水が溜まっている事がわかり遺伝子検査をしました。

その結果、コロナウェルス陽性、バイオタイプはFECVでした。
限りなくFIPに近い状態と言われ、その日からステロイド、利尿剤などを服用し1週間様子を見ました。

2週目からはステロイドを倍量にしましたが、なかなか腹水がなくなりません。
眼の濁りは治りました。

3週目に抗生剤の注射を打ち、現在様子見の状態です。

あと出来ることはインターフェロンだけと言われましたが、今後の治療方法に迷っています。
ステロイドの使いすぎは良くないとの情報をネットで見ましたが、今後インターフェロンを開始する時にステロイドはそのまま継続した方が良いのか、インターフェロンのみにした方がいいのか決めかねています。

モチロン獣医師の判断に従うつもりでいますが、何か有効な手があれば教えて頂きたいです。
また、腹水の原因がFIPではない場合、どの様な検査をすれば良いでしょうか?

今は食欲もあり、特に変わった様子は見られないのですが、いつFIPを発症してしまうのか、不安でいっぱいです。

アレルギーを起こさせると良くないとも聞きましたので、極力除菌、清掃に努めていますが、これらは対策として有効でしょうか?

駄文長々と書いてしまいましたが、どうかご回答よろしくお願いします。

日時2019-02-14 13:20:46

専門の獣医師からの回答

FIPに限りなく近い状態で,現在食欲もあり,いつFIPを発症してしまうのか不安とありますが,
猫コロナウイルスにより腹水症や血管炎が発現した時点で普通はFIP発症と考えます。
FIPの治療についてのご相談ですが,残念ながらFIPは一旦発症すると不治の病で確実に根治に導く治療法はありません。
ステロイド(副腎皮質ホルモン)やインターフェロンによる治療もあくまで,延命的治療となります。
ステロイドは,FIPの治療では第1選択となり抗炎症作用と免疫抑制作用により,FIPによる血管炎をコントロールするために有効と考えられています。
抗血小板薬との併用でより効果的であったとの報告もあります。
インターフェロンに関しては,十分な効果が得られない場合も多いので,基本はステロイドと併用するのが一般的です。
最終的に病態が進行し,QOL(生活の質)がコントロールできなくなれば,動物愛護の観点から安楽死が提案されることもあります。
延命的治療に関しては飼主樣の時間的あるいは経済的な問題,愛猫のQOLを考慮しながら,主治医の先生とよくご相談して進めて行く必要があるかと思います。
少し前にFIPに関する同様の質問がありましたので,その回答も参考にして下さい。

日時2019-02-20 23:22:38

りんご(質問主)


"猫コロナウイルスにより腹水症や血管炎が発現した時点で普通はFIP発症と考えます。"

そうなのですね…。
バイオタイプがFECVでしたので、まだ望みはあるのだと思っていました。

今週末からインターフェロンを打つ予定でいます。
今のところ食欲もあり、元気にいつも通り過ごしているので、本当に病気なのか?と疑いたくなるくらいです。

完治はしなくとも、このままでいられたらと願って止みません。
延命治療により少しでも長く一緒にいられるように、考えうる限りの対策はしていこうと思います。
それにより苦しませるようなことになるのであれば、それはその時家族で話し合おうと思います。

ご回答ありがとうございました。

日時2019-02-20 23:36:05

一般の飼い主さんからのコメント

おのでら


東京都中央区小野寺動物病院院長の小野寺史也と申します。
私は飼われている動物を診察したわけではありません。
あくまで一獣医師としての所見を述べさせていただきます。ご了承ください。

1月の半ばごろにお腹が膨らんできて、その直後に左眼が濁っていることに気づきました。
かかりつけの病院に行った所、お腹に腹水が溜まっている事がわかり遺伝子検査をしました。
その結果、コロナウェルス陽性、バイオタイプはFECVでした。
限りなくFIPに近い状態と言われ、その日からステロイド、利尿剤などを服用し1週間様子を見ました。
2週目からはステロイドを倍量にしましたが、なかなか腹水がなくなりません。
眼の濁りは治りました。

⇒血液中のウイルス遺伝子検査を行い、コロナウイルスが確認され、腹水が見られた時点で甚急性猫伝染性腹膜炎だと考えられます。血中タンパク質の電気泳動は実施しましたでしょうか?γグロブリン血症も確認要項の一つです。

3週目に抗生剤の注射を打ち、現在様子見の状態です。
あと出来ることはインターフェロンだけと言われましたが、今後の治療方法に迷っています。
ステロイドの使いすぎは良くないとの情報をネットで見ましたが、今後インターフェロンを開始する時にステロイドはそのまま継続した方が良いのか、インターフェロンのみにした方がいいのか決めかねています。

⇒インターフェロンはざっくりいいますと「体が何らかのウイルスに感染したため体細胞がウイルスに対して気をつけるよう」合成されるタンパク質です。すでに症状を発生している状態では期待は薄いかと思います。猫伝染性腹膜炎の場合異常な免疫亢進を防ぐためステロイドや免疫抑制薬は不可欠かと思います。

モチロン獣医師の判断に従うつもりでいますが、何か有効な手があれば教えて頂きたいです。
また、腹水の原因がFIPではない場合、どの様な検査をすれば良いでしょうか?
今は食欲もあり、特に変わった様子は見られないのですが、いつFIPを発症してしまうのか、不安でいっぱいです。

⇒申し上げにくいのですが、ほぼ伝染性腹膜炎による腹水であると思われます。
(検査項目について不明ですので明言できかねますが)
具体的な治療について、かかりつけの獣医師の方とご相談なさるのが良いかと思います。

アレルギーを起こさせると良くないとも聞きましたので、極力除菌、清掃に努めていますが、これらは対策として有効でしょうか?
駄文長々と書いてしまいましたが、どうかご回答よろしくお願いします。

⇒ステロイドの高用量使用を行う場合、感染に極端に弱くなりますので環境を清潔に保つことは有効です。

日時2019-02-14 20:19:33

りんご(質問主)


ご回答ありがとうございます。
やはりFIPで確定ということなのですね…。

検査は腹水を遺伝子検査に出しました。
その結果がコロナウィルス陽性とFECVということでした。

"血中タンパク質の電気泳動は実施しましたでしょうか?γグロブリン血症も確認要項の一つです。"
血液検査は病院で行いました。
総蛋白7.8
アルブミン2.7
で、グロブリン5.1という結果でした。
肝臓の数値は24で正常値、あとは白血球と血小板が低値でヘマトクリット、ヘモグロビン、ヘマトクリットが低く貧血という結果でした。

今はいつもと変わらず食欲もあり、腹水さえ無ければ以前と何ら変わらないように思います。

何とかして発症を抑え、少しでも長く一緒にいたいと思ってます。
何か他にできること、検査や薬、サプリなど何でもいいので教えて頂けたらとても嬉しいです。

どうぞ、よろしくお願い致します。

日時2019-02-15 22:55:35

一般の飼い主さんからのコメント

おのでら


ご回答ありがとうございます。やはりFIPで確定ということなのですね…。検査は腹水を遺伝子検査に出しました。その結果がコロナウィルス陽性とFECVということでした。
"血中タンパク質の電気泳動は実施しましたでしょうか?γグロブリン血症も確認要項の一つです。"血液検査は病院で行いました。総蛋白7.8アルブミン2.7で、グロブリン5.1という結果でした。

→そのグロブリンの中のガンマグロブリンが何%あるのか、ということが電気泳動検査です。
実施はしてないようですがすでに出ている結果で、まずFIPだと思われますので無理に実施する必要はありません。2000円位かかりますし。

肝臓の数値は24で正常値、あとは白血球と血小板が低値でヘマトクリット、ヘモグロビン、ヘマトクリットが低く貧血という結果でした。今はいつもと変わらず食欲もあり、腹水さえ無ければ以前と何ら変わらないように思います。何とかして発症を抑え、少しでも長く一緒にいたいと思ってます。何か他にできること、検査や薬、サプリなど何でもいいので教えて頂けたらとても嬉しいです。どうぞ、よろしくお願い致します。

→発症はすでにしているのです。その程度を低くするためにはステロイド剤やシクロスポリンなどの免疫抑制剤を用い、必要であれば抗菌剤を用い、動物の全身状態を良くする治療を動物の状態を確認しながら探っていくことが重要かと思います。
猫伝染性腹膜炎の症状を抑えることができる物質でしたらサプリメントなどではなく、すでに薬になっているはずです。耳障りの良いサプリメントなどは盲信せず獣医師と密に相談することが寛容です。ステロイドを恐れすぎず、有効に使用していきましょう。

日時2019-02-16 22:36:13

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それぞれの分野を専門とする獣医師に割り振って、アドバイスさせていただいています。
この獣医師の回答は、ほかのコメントと区別するため「専門の獣医師からの回答」と表記しています。
この「専門の獣医師からの回答」以外に投稿があることもありますが、
この内容についてはsippoや動物臨床医学研究所が保証するものではありませんので、お含みおきください。

日時2019-02-18 22:55:31

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