数値規制は「動物愛護の精神にもとらぬよう検討」 環境相が答弁

  

今年4月、議連案を受け取る小泉進次郎環境相
今年4月、議連案を受け取る小泉進次郎環境相

 小泉進次郎環境相は21日の参院環境委員会で、環境省が検討を進めている犬猫の繁殖・販売業者への数値規制について「動物愛護の精神にもとることのないように検討を進める方針」だと語った。背景には一部の繁殖業者やペットショップにおける劣悪飼育の問題がなくならないことがあり、昨年6月に成立した改正動物愛護法では、環境省令によって業者に数値規制を設けるよう定められている。

  立憲民主党の須藤元気参院議員への答弁。須藤氏は、数値規制の内容を決めるために環境省が設置した「動物の適正な飼養管理方法等に関する検討会」について「動物福祉よりも犬の売買価格を心配する委員の発言があるなど疑問の残る検討会」と疑義を呈したうえで、「動物愛護法(の改正)は、議員立法で行われたものであり立法者の意思を尊重しなくてはいけない。超党派の動物愛護議連が要望した数値を反映してほしい」などと述べた。

  これに小泉環境相は、「業界寄りになっているんじゃないか、そういうご指摘がありましたが、一般論で申し上げると何かこういう規制の話になればあらゆる業界が、それを避けようと嫌がります。しかし、そういったことを判断のベースにすることはありません。動物愛護の精神にもとることのないように検討を進める方針です」と答えた。

  環境省はまもなく数値規制の素案を示す予定で、超党派議連は4月に議連としての規制案を小泉環境相に提出していた。数値規制が盛り込まれた環境省令は、来年6月に施行される。

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