玄関先に置かれた段ボール、中には子猫4匹が…譲渡先探し奔走 

すくすく育つ子ネコたち。右端の「茶トラ」の譲渡先が決まった
すくすく育つ子ネコたち。右端の「茶トラ」の譲渡先が決まった

 母の日の朝、千葉県銚子市のある女性宅前に、密封された段ボール箱が置いてあった。開けてみると、生後さほどたっていない4匹の子ネコが見えた。「ひどい」。女性は怒りに震えた。「でも死なせるわけにはいかない」と世話を続け、譲渡先探しに奔走している。

 5月12日午前9時ごろ、パート従業員ミキさんの家の玄関先に、粘着テープで封をしたミカン箱大の段ボール箱が置いてあるのを家族が見つけた。開けると「ファー」と精いっぱい威嚇する生後1カ月ほどのネコが4匹。ミキさんはその様子を撮影、ツイッターに「こんなことするなんて最低な人間」と書き込み、粉ミルクと哺乳瓶を買いに走った。2日後にもツイッターで「(捨てた人は)動物を飼う資格なんてない!」と怒りをぶちまけた。

 ミキさん宅には15年前に知人から譲り受けた雌ネコを筆頭に保護ネコなど計8匹がいる。窓の外に雨風が防げる場所を設け、近所の放し飼いのネコも世話している。「わが家のことを知っての確信犯では。こんなに早く子を引き離された母ネコは相当なストレスだと思う」とミキさん。

 動物病院に連れて行き、排泄(はいせつ)も覚えさせた。4匹はすっかりミキさん家族になつき、元気にじゃれ合う。でも3時間おきにミルクと離乳食を与えるミキさんは「仕事にも差し支え始めた」とつらそうだ。

 譲渡先を探すことに決め、写真入りのチラシを作った。市内のスーパーや花屋に貼らせてもらい連絡を待つ。「ネコを飼った経験がある」「室内で飼う」「子ネコのうちは長時間家を空けない」という厳しい条件を付けた。25日に1匹の譲渡先が決まった。

 SNSには「譲って」という声が届く一方、「虐待目的でネコを探す人がいるから気をつけて」との呼びかけもあり、ネットでの譲渡には踏み出せないでいる。

 ミキさんは「たくさんの愛情を注いで最期まで大切に育ててほしい」と話す。

(高木潔)

朝日新聞
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