イヌ年は愛犬と一緒に初詣 お祓いも受けられる都内の神社

御祈祷を受ける犬(市谷亀岡八幡宮)
御祈祷を受ける犬(市谷亀岡八幡宮)

 戌(イヌ)年の今年、愛犬と一緒に初詣をしたい、祈祷を受けたいと思う人も多いはず。ペットお断りの神社寺院が多い中、ペット同伴で参拝できる神社として有名な市谷亀岡八幡宮(東京都新宿区)を訪ね、ペットを受け入れ始めた経緯や心がけなどについて聞いた。

 

(末尾に写真特集があります)

 

●市谷亀岡八幡宮(新宿区市谷八幡町)


 市ケ谷駅(JR、地下鉄)から徒歩5 ~6分。階段の上に凜と建つ市谷亀岡八幡宮は、ふだんからペットと一緒に参拝ができる神社だ。


「お正月三が日もワンちゃんと一緒に参拝できます」


 こう説明するのは、宮司の梶謙治さんだ。

 

一緒にお参り(市谷亀岡八幡宮)
一緒にお参り(市谷亀岡八幡宮)

 市谷亀岡八幡宮では、一般参拝者と同じように、犬に限らず、ペットを連れてお参りができる。普通の参拝であれば、予約は不要。リードを着けたり、抱いたり、バッグに入れたりして参拝できる。


「ご参拝者が増えたのは、ペットのポジションが変わってきたからでしょう。犬も猫も、元々野生で家の外(塀の外)にいたものが、塀の内側(庭)に入り、やがて室内に入るようになりました。ペットが家族同様になるのに合わせ、参詣者の一般的な悩みの中にワンちゃんや猫ちゃんの健康等の悩みが増えてきました」


 市谷亀岡八幡宮が積極的にペットを受け入れるようになったのは10数年前から。きっかけは「周囲からの相談」だったという。


「氏子さんや崇敬者の方に『実は自分の猫の容態が悪いのでお守りはありますか?』とか『愛犬のご祈祷はできますか』と聞かれ、まずお守りを授け、初詣を行い、個別のご祈祷を行い、七五三を行うようになりました」

 

お正月中はご祈祷を団体で受ける
お正月中はご祈祷を団体で受ける

 今年も1月には「ペットと一緒に初詣」という神事(ご祈祷)も開催する。13日以降、土日中心に8日間の予定で、20組ごとにお祓いを受けられる。


(予約制、日程その他はホームページで確認を)。


 神事は、一般と同じように、修祓(しゅばつ・お清めお祓い)と、祝詞の奏上が約10~15分かけて行われる。小型犬の場合は飼い主さんの膝の上、中、大型犬は床に伏せるか座る(待ての)姿勢でご祈祷を受ける。


 この4、5年、お正月のペットの神事は400~500組くらいの申し込みがあるという。七五三と合わせると、年間800組くらいに上るとか。


 もともと市谷亀岡八幡宮は動物とゆかりが深い神社だ。


 祭神である応神天皇は、狩をした時に連れていた愛犬に命を守られ、丁重に弔ったとされる謂れがある(風土記)。また、創建した太田道灌は、道に迷った際に猫に命を助けられたと伝えられ、さらに、市ヶ谷亀岡八幡宮に神輿を奉納したという桂昌院の息子は「犬将軍」と呼ばれた徳川綱吉で、その動物愛護の精神は今も生きている……。

 

茅の輪をくぐる小型犬(市谷亀岡八幡宮)
茅の輪をくぐる小型犬(市谷亀岡八幡宮)

「歴史を紐解くと、八幡様と動物は縁がとても深いのです。歴史的な縦軸と今日的な横軸とを結び、ペットも人と分け隔てなく参詣できるようにいたしました」と梶宮司は説明する。


「今では、飼い主さんほか、獣医の先生がお守りを受けることも多いですね。お手紙もたくさんいただきます。お参りして体調を持ち直して17歳まで生きた大型犬や、眠るように20歳で大往生したビーグル犬、護符を飲んでしまい病院にいったら腫瘍ともども護符も消えていた、という不思議なお話もあります」


 ところで、忘れてはならないのが、飼い主のマナー。


「人の社会の中でワンちゃんも生きているのだから、しつけはやはり重要ですね。どうも近頃、晴れの日となると、飼い主さんも嬉しくて興奮してしまうのか、愛犬の粗相に気づかなかったり、片づけを忘れたりする方もいます。お参りの時に皆さんが心を正すように、ワンちゃんを連れてくる時も、心をきちっとして、1年を始めていただければと思います」

 

 

犬と参拝できる神社、東京都内にほかにも

●武蔵御嶽神社(青梅市御岳山)


 諸災、厄除で名高い「おいぬ様」で知られる武蔵御嶽神社は、愛犬と自由に初詣ができる。


 初詣期間の「ワンちゃんの御祓い」は午前9時~午後4時(予約不要 社務所にて受付)。祈祷料は1頭3000円/形代300円。「わんこのお守り」もある。


 愛犬を連れていく場合、リード(1m以内に保持)が必要だ。


 神社では「3が日は大変混むので犬のストレスにならないように」と注意を促している。


 武蔵御嶽神社のホームページ


●神田明神(千代田区外神田)


 1300年近くの歴史を持つ神田明神も愛犬と共に初詣ができる。交通安全や健康を祈願する「ペット守り」がある。犬のお祓いに予約は必要ないが、正月期間(1~3日)は混雑し、平日も企業参拝が多いため、犬の御祓いは「断る場合もある」という。


 通常の御払い時は、愛犬も社殿の「石の間」まで入ることができる。申込用紙を社務所受付に提出して申し込む(通常9時~16時)。


 正月期間には関しては、ホームページを参照。


 神田明神のホームページ


(藤村かおり)

藤村かおり
小説など創作活動を経て90年代からペットの取材を手がける。2011年~2017年「週刊朝日」記者。2017年から「sippo」ライター。猫歴約30年。今は18歳の黒猫イヌオと、4歳のキジ猫はっぴー(ふまたん)と暮らす。@megmilk8686

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