ペットと一緒に海を楽しもう! ギリシャ流ビーチのススメ。

海辺のタヴァーンにも看板猫さん(イオス島)
海辺のタヴァーンにも看板猫さん(イオス島)


 ヤーサス!


 第6回は、ギリシャ流「ビーチでの楽しみ方・withペット」をご紹介。

 

(末尾に写真特集があります)

 

 とにかくきれいなビーチの多い国、ギリシャ。島に住む友人はどのビーチにどんな特徴があるかを熟知(!)していますし、内陸部に住んでいる友達も、自分の地元から一番近いビーチをよく把握しています。そして「動物とともに」という姿勢はここでも変わりません。


 まずビーチに至る前に、ギリシャのフェリーの甲板ではよく犬を見かけます。飼い主さんの夏休みに、一緒に島でのバカンスを楽しむという訳です。しっかりリードにつながれたうえで、乗り込む時は中型犬位までならほぼ必ず抱っこ。ペット用のキャリーはあまり見かけませんが、けんかっ早い犬同士は近づけないようにする…など、飼い主さん同士が自然に工夫しているため、長い船旅の間、犬にほえさせることはありません。


 「犬を連れて海にバカンスへ!」というのはヨーロッパでも珍しいことのようで、ヨーロッパ中を旅しているイギリス人の友人がとても驚いていました。夏のギリシャのカフェやタヴァーンは屋外・半屋外の席が主なので、ペットを連れて飲食しやすいのでしょう。「ペット可」と明記してあるホテルでは動物を受け入れているのですが、ホテル全体の2、3割はペット可だそうです。

 

フェリーの待合所にて。たくさんの人と大荷物に囲まれても、静かに待っているお利口なわんこ(ティノス島)
フェリーの待合所にて。たくさんの人と大荷物に囲まれても、静かに待っているお利口なわんこ(ティノス島)

 さて、ビーチでは…というと。


 小さい子どもの波打ち際での砂遊び、小さな釣りざおでの釣り、ボール遊びはもちろん、もう少し大きい子たちの、桟橋などの少し高い所からの飛び込み大会(!)や、シュノーケルなど、美しい海ではさまざまなアクティビティーを楽しんでいる姿を見ます。そして、その近くで犬かきをしてお供する犬をよく見かけます。


 ちなみにギリシャの海はどこでも青く澄んでいて、波打ち際でも小さな魚が、岩場ではきれいなサンゴ礁や色とりどりの魚が見られます。海では写真が撮れなくて申し訳ないのですが、私が住んでいるシロス島の岩場はウニだらけ、最近では大きなヒラメも見ました!


 大人はというと、海の中をお散歩…ちゃぷちゃぷと漂うように歩くのが主な楽しみ方。顔も水につけず、サングラスと帽子をかぶりっぱなしの方も多いです。大人は浮輪を使わないので、日本の海水浴場と違って海が「浮輪だらけ」にならず、きれいな海面が見えているので、すいているような印象も受けます。


 そしてわんこも一緒に「ちゃぷちゃぷ」を楽しんでいて、飼い主とずっと一緒にちゃぷちゃぷしている姿も見たことがあります。『犬と海中散歩』だなんて、初めての響きですよね!

 

尻尾をぶんぶんに振りながら楽しんでいました(アンティパロス島)
尻尾をぶんぶんに振りながら楽しんでいました(アンティパロス島)

 なにより大人に人気のアクティビティーは、「ラケタ(“ケ”にアクセント)」です。ラケタはその名の通り、ギリシャ語でラケットの複数形で、「波打ち際でする羽子板」といった感じです。卓球とテニスの真ん中ぐらいのサイズの木製のラケットで、テニスボールをノーバウンドで打ち合います。砂浜でボールはバウンドしませんし、遠くに打ってしまっても波が打ち寄せてくれるのでボールを取りに行かなくても良く、ルールも簡単で、上手下手に関係せず楽しみやすいなと思います。

 

波打ち際でのラケタ。ダブルスや女性が楽しんでいるのもよく見ます(シロス島)
波打ち際でのラケタ。ダブルスや女性が楽しんでいるのもよく見ます(シロス島)

 ラケタで体を温めては海に入ってちゃぷちゃぷと歩き、またラケタ…そしてビーチ沿いのサンベッドで一休み。というのが典型的な楽しみ方のようです。


 犬と一緒に来た人はラケタをするにも日陰を選んで、一緒の空間で楽しんでいます。ラリーするボールを目で追うわんこ…という動画に収めたいような可愛いシーンに出くわしたことがあります!


 ここからは誰でも共通の楽しみ。


 ビーチ沿いにずらっと並べられたサンベッド+フレド・エスプレッソ!


 「フレド」は英語でコールドのことで、この冷たいエスプレッソはギリシャ名物です。そしてギリシャではコーヒーには必ずお水がつくので、それらを代わりばんこに飲みつつ日差しと海の風を楽しんでいます。長時間かけて読書する方や、わんこも一緒の方も見かけます。


 サンベッドに座ると自動的にオーダーを取りに来てもらえます。多くは道路を挟んでビーチの向かい側にあるカフェがパラソルとサンベッドを用意していて、飲食とすごす場所を提供してくれるという仕組み。


 日本でいう海の家のような施設はありませんが、人気のビーチには必ず着替える場所や真水のシャワーも備え付けられており、十分便利です。


 また、たまに「簡易式海の家」とでもいうべきテラスのような休憩所のようなものがあり、なぜだかそこには必ず大量の猫が。ちょっとの水しぶきや潮風はどんと来い!な猫一族が集っています。

 

地元の人々と猫の集う簡易式海の家(シロス島)
地元の人々と猫の集う簡易式海の家(シロス島)

 ギリシャの猫も普通は水が苦手な子が多いのですが、波打ち際のタヴァーンやカフェに入れば、ギリシャのタヴァーン名物(?)「おねだり猫」にも出会えます。


 ギリシャにおいでの際には、ぜひビーチ近くのお店でラケタセットをゲットして、ギリシャ流の楽しみ方「海中ウォーキング&冷たいエスプレッソ&ラケタ&わんにゃん」を試してみてくださいね。


 それではまた。タレメ・シントマ(また会いましょう)!

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