大手ペット店にも「ハーフ猫」「ミックス猫」 市場に変化?

(写真は本文と関係ありません)
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 仕事柄、ペットショップのウェブサイトを見ています。かつては、ペットショップの販売の中心は犬で、店頭にいるのも犬のほうが多かったですが、今では数多くの猫も販売されています。

 さて、犬の販売のページに行くと、犬種の検索で「ハーフ犬」や「ミックス犬」というものがあります。いわゆる、純血種同士を掛け合わせて生まれた犬のことですが、登場したのはいつごろだったでしょうか。私が2005年に執筆していた論文には、最近の傾向としてミックス犬やハーフ犬も人気があると書いていましたので、2000年代半ばあたりから人気が高まってきて現在に至るというところでしょうか。「1頭しかいない」という希少性から売れる要素になっているそうです。

 さて、現在「猫ブーム」と言われています。そろそろ猫でも「ハーフ猫」や「ミックス猫」が出てくるのでは……と懸念していたのですが、先日、ついに大手のペットショップで販売されていることをウェブサイトで確認しました。

 まだ取扱数はわずかですが、先月のはじめに見た時には「ハーフ猫」や「ミックス猫」といったカテゴリーはなかったので、ここ1カ月で始まったようです。これまでにも個人のブリーダーや一部のペットショップで販売されていましたが、ついに大手でも販売となったようです。まさに犬で起こったことが猫にも起こりました。

 ペットフード協会の調査によると、飼育頭数は犬は減少傾向にあるのに対し、猫はほぼ横ばいです。今後、猫の飼育頭数が犬を上回るのではと予測されています。このように飼育頭数にも変化が表れたということは、これまでは犬が牽引してきた市場を、今度は猫が牽引するようになるかもしれませんね。

 ペットフードや用品など大きなカテゴリーでみれば、必要となるものに共通点はありますが、犬と猫とでは特性が違いますし、必要となるものも異なります。例えば、外に連れ出す機会が少ない猫では、犬のような「保育園」や「しつけ教室」の需要は低いでしょう。

 経営学者の立場からは、市場がどのように変化するのか、この市場の変化に企業がどのように対応するのか、非常に興味があります。

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