ワクチンアレルギーって?

予防接種の季節。ミニチュアダックスフントの飼い主は、愛犬のワクチンアレルギーに注意を(写真は本文と関係ありません)
予防接種の季節。ミニチュアダックスフントの飼い主は、愛犬のワクチンアレルギーに注意を(写真は本文と関係ありません)

 よく耳にするワクチンアレルギー。

 

 そもそも何なのでしょうか。

 

 ワクチンアレルギーはアナフィラキシーの一種で、定義によればIgEを介したⅠ型アレルギー反応のことです。ピンとこない人が多いと思いますが、体に異物が入った、もしくは接触したことで、単純に体が過敏に反応する即時型過敏性反応のことを言います。

 

 症状として一番多いのは、ムーンフェースと言われる、顔がパンパンに腫れてしまう症状です。そのほかに、皮膚の発赤、呼吸困難、ショック状態などが起こります。

 

 ところで、アレルギーを起こす原因物質(アレルゲン)はワクチンだけなのでしょうか。

 

 いえ、そんなことはありません。ほかに、抗菌剤などの薬品、殺虫剤、食品などでも同じような反応を示すことがあります。

 

 ワクチンアレルギーは、ワクチンやこれらアレルゲンの接種後、60分以内に起こることが報告されています。アレルギー反応を起こしやすい犬種は小型犬、純血種、特にミニチュアダックスフントとされます。こうした犬を飼っている飼い主は注意が必要です。

 

<参考文献>
1. 大森啓太郎、SA Medicine Vol.6 No.1 2004

 

佐藤貴紀
1978年生まれ。白金高輪動物病院・中央アニマルクリニック顧問獣医師。日本獣医循環器学会認定医。 獣医師によるペット情報を動画配信中! シュガーペット:https://www.youtube.com/watch?v=4sp_caWbwPM&feature=youtu.be

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